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2007年9月28日 (金)

カールツアイスコレクション

満月近くで、天文ネタはないので、今日は、私のM42レンズのコレクションを紹介します。風景写真に使ってるレンズたち。

Photo21

この5つのレンズは「イカレックス」という昔のカメラ用に作られたカールツアイス製のレンズです。「イカレックス」用と言っても、M42マウントなのでアダプターでニコン以外のカメラに使えます。

写真手前左から

  • ディスタゴン 25mmF4
  • ウルトロン 50mmF1.8
  • スーパーダイナレックス 135mmF4
  • テッサー 50mmF2.8
  • スコパレックス 35mmF3.4

このうち、カールツアイスオリジナルは、ディスタゴンとテッサーだけで、他はフォクトレンダーブランドになりますが、この時期、2社は合併していたので、すべてツアイス名になっています。

最初に手にしたウルトロンの写りの良さと外観の美しさに惚れ込んで、5兄弟すべてを集めてしまいました。国内だけでは手に入らず、e-bayやドイツのフォトアーセナル(写真家の間で結構有名)で購入しました。

実際に使ってるのは、ウルトロンとディスタゴンだけで、他はコレクション専用です。ウルトロンの写りは最高です。ボケ味が自然で、写真に立体感が出ます。何か窓の外を覗いてるような絵が撮れます。言葉で説明するより実際に写真を見てもらったほうがいいと思います。↓これ。

Photo22

ところでこのウルトロン、前玉が凹レンズです。前玉が凹レンズというのは珍しいと思います。これは、レンジファインダーのレンズを一眼レフ用にするため、バックフォーカスを伸ばすために使った手段とか。けっこういい加減と思えなくもないですが、結果よければすべて良しということでしょうか。

このウルトロンは人気が高く。ヤフオクでたまに見かけると入札がいっぱい入ってます。

ディスタゴンの方は、広角で暗いのでピントが合わせずらいので、苦労しますが、合えばシャープです。周辺もなかなかです。こちらは希少価値が高く、けっこうな値段がします。

最新のデジタル対応レンズもいいですが、たまには古いオールドレンズを一本つけて、撮影散歩に行くのもオツなものです。

天文ネタでなくてごめんなさい。

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2007年9月25日 (火)

八千穂遠征の成果

先日の八千穂遠征の成果です。

Photo20

Hasselblad Distagon FE50mmF2.8->F4.0

D50kai ISO1600 3分×4コンポジット×6モザイク

露出不足です。またF4で撮りましたが、周辺減光が大きいので、F4.5にするべきでした。最低でもこの倍、6分×4枚くらいでしょうか。しかし、背景の色むらが目立ちます。印刷するとこのムラが目立ちます。天の川が淡いので、相対的に色むらが大きくなります。この作品も結局ボツです。秋の天の川はほんと難しい。なにかいい方法はないでしょうか。

ところで、今回初めて、「調整レイヤー」と「シェーディング処理」を取り入れてみました。

「調整レイヤー」ですが、恥ずかしながら、こんな基本的なことを最近知りました。これはモザイク調整するときに、今まではコマごとに調整した後、一時的に結合して、コントラスト上げ、調整具合を確認していました。そして、「元に戻す」で再調整を繰り返すなんてことをしていたのですが、「調整レイヤー」を使えば、こんな面倒なことしなくてすむんですね。コントラストを上げたまま、モザイク調整できます。いや、お恥ずかしい。でもこれで作業効率が格段にアップしました。

「シェーディング処理」ですが、一種のフラットフレーム処理で、レイヤーを複製して、ガウスぼかしでぼかしたフレームを、減算するというものです。初めてやってみましたが、周辺減光、カブリ、色むらがいっぺんに処理できます。これは凄いです。

でも、色情報がかなり落ち、全体的に暗くなりますね。引き算してるから、あたりまえですが。ほどほどにかければ、それなりに使えそうです。

結局、今月はまともな成果なし。来月に期待です。来月のターゲットは「ぎょしゃ座」でしょうか。新しい撮影方法に挑戦する予定です。

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2007年9月22日 (土)

八千穂遠征

八千穂高原に遠征してきました。

いつもは国道沿いで撮影するのですが、月没まで時間があったので、ぶらぶらしてたら、湖の横のテニスコート脇の広場を見つけてここで撮影してました。視界良好で車のとおりもなく絶好の星見場所です。トイレもありましたが、管理されてないようで汚いです。

で、天候の方ですが、雲が何度も何度も通過して、なかなかすっきり晴れてくれません。雲を何度もやり過ごしながら、4枚コンポ×6枚モザイク=24枚を撮り終えました。

カシオペア付近で天の川が淡いので3分露出じゃ、全然足りません。写真は6モザイクのうち一枚です。完成が楽しみです。

Photo19

Hasselblad Distagon FE50mmF2.8->4.0

D50 ISO1600 3min

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2007年9月14日 (金)

昔話

昔話を良くするようになると、おじさんを通り越してもうお爺さんかもしれないけど、昨今のデジタル機器の進歩を目の当たりにすると昔を懐かしく思ってしまう。

あの時代にオートガイドがあったならどんなに天体写真が楽だっただろうか。
でも、あっても買えなかっただろうな。なにせ、ビクセンの暗視野照明ガイドアイピースさえ買えないから古いアイピースに接着剤伸ばして十字線を貼り、横に穴をあけてLEDを突っ込む。それで十分だった。
ミザールCX-150はレジューサーつけても860mmも焦点距離があり、最低でも20分露出くらい当たり前だから、その間はガイドアイピースからまったく目が離せなかった。手や足は凍りつき、ほとんど感覚が麻痺した状態だった。それでも根性で一晩に何枚も撮った。

撮影が終わると、暗室作業に入る。現像は温度を一定に保つのが難しかった。恒温槽など買えるはずもないから、液温が下がると、お湯を足して、暖めすぎると水をいれて。
現像が終わって、目的の天体が写っていたときの感動は今のデジカメの比ではない。場合によっては前夜の撮影の苦労がすべておじゃんになるかも知れないんだから。

現像が終わると、次は引き伸ばし作業。ここまで来ると一安心。これからはいくらでもやり直しがきく。
今で言う画像処理にあたるが、昔でも、コンポジットや覆い焼きはあった。
コンポジットは惑星などで流行っていた。画像を合わせるのが難しく、ちょっとでもずれると、滑らかにはなるが、逆に模様が消えてしまう。
覆い焼きは、月やカブリ補正で必ずやった。画用紙を丸や月の形に合わせてカットし、割り箸をつけて、それをかざす。夏の天の川などは中心部が飛んでしまうので小さい丸をまんべなく銀河中心に覆った。

こんなに苦労して仕上がった作品でも、所詮子供の作品。当時天文誌をにぎわせていたのは中版カメラや、シュミットカメラ。比べるまでもない。
でも自分なりに綺麗に撮れた時はほんとにうれしかった。パネルにして部屋に飾っていた。それで十分だった。

高校に入って地学部に在籍した。入部したのは私一人だったから、やがて部長になった。
高校の地学部は予算が与えられるから、フィルムや印画紙などは予算で購入できて少しは楽になった。
部の備品にマークXがあって、それをもって、近くの山へ一泊の合宿をするのが楽しみだった。
3年のとき、後輩を連れて、入笠山へ遠征した。入笠山は当時天文誌に紹介されてちょとしたブームだった。
当然徒歩で、やたら疲れたのを覚えている。
このとき見た星空はすばらしかった。星座の形が分からないほど星が見えた。今、これだけの星空が見える場所はあるのだろうか?

「ペンション星の家」をご存知だろうか。19才の夏休みに一ヶ月ほど働いたことがある。もちろん住み込み。日給は1500円だった。夜は星見ができるだろうと思ったが、仕事で疲れてそれどころではなかった。しかし、ここには50cm反射があって、一般客に見せるため良くガイドをした。正直なところこの50cm反射で見た星はほとんど記憶にない。たぶんじっくり観賞している余裕などなかったのかも知れない。
ここで働いている人は当然みな星好き。夜、飲みながらの仲間との会話は楽しかった。

望遠鏡業界も昔と今では様変わりした。特にビクセンの躍進とミザールの衰退は、驚いた。
ビクセンさんには申し訳ないが、昔のビクセンは子供でもとても買う気にはなれないメーカだった。
それよりも、怪しいメーカがいっぱいあって、自作部品の調達とか利用していたので、そちらのほうが親近感があった。天文誌に自社製品を酷評され、それにむきになって反論広告を出すメーカもあったが、自作部品の宝庫で何度も利用した。

自作は確かに昔の方が盛んだったと思う。天文誌にも自作コーナーがあって、タンジェントスクリューのポタ赤やアルミフレームの反射経緯台が流行っていたと思う。
当然それを見て自作したんだけど、それで実用になったものは何ひとつなかった。ただ作るのが楽しかった。

昔の憧れのメーカは、高橋、後藤、ペンタックスだった。これは今でも変わらない。
高橋のカタログはもうそれは穴が開くほど見入った。ただ、ただあこがれていた。
近くの湖のほとりで星見会があるというので、いってみた。そのとき、P2赤道儀にFC65をもってきた人がいた。
若い人だったが、やたら大人に見えた。高橋は大人のメーカだった。

バイトを始めて、ちょっとお金が貯まったので、やっとスカイキャンサーとFC50が買えた。
自分もこれで大人の仲間入りをしたわけだ。

しかし、このころになると、自宅近辺でやたら家が建ち、星が見えなくなった。車があるわけでもなく、また大学に入って、新しい生活になっていったので、星は遠のいてしまった。
やっと買ったスカイキャンサーはほとんど使わないまま押入れの中へ。

~~

あれから20年後、スカイキャンサーは復活し、最新のデジタル一眼レフカメラを載せて、星を追い続けている。

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2007年9月12日 (水)

ビューファインダー

bluelight_star☆さんのサイトに画像貼ったらアクセスが増えたような。ありがたや、ありがたや。。。感謝。m(_ _)m

それにしてもフラストレーションたまります。今週末の星見は絶望的。。

実は先週末も2回遠征してきたのです。金夜は麦草峠。土夜は湯沢。どちらも雲に阻まれ、何の成果もなし。おまけに土夜は麦草峠が晴れたそうで、なおさらショック。

遠征失敗でネタもないので、また機材ネタで。

広角系星野写真で、フレーミングはどうされていますか?

ファインダー覗いても真っ暗で何も見えません。だいたい、このへんだろうと実写して修正を繰り返す? スポーツファインダーも使ったことありますが、夜だと見難いんですよね。また目の位置が一定しないとけっこう誤差が大きいです。

特にモザイクやってると、結合するまで分からないから、けっこうはずすんですよね。結合してみて、どこ撮ってんだぁ という写真もあります。

そこで重宝してるのがこれ、ビューファインダーです。

Photo18

これ、ほんとお勧め。明るい、良く見えます。特に標準レンズ用のものは明るさ1倍だから目で見たまんまです。

わずかな光で光る銀のフレームもほんと見やすいです。

写真のものは、フォクトレンダーの40mmと75mm用のものです。少々高いですが、ヤフオクなどで必ず出品されていますので、安く購入することができます。

ほんとお勧めですよ、これは。

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