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2007年10月31日 (水)

新レンズ

ハッセルのレンズ買いました。ヤフオクで軍資金集めて中古を買いました。ちょっとお釣りがきたけど、フィルターとか買わないといけないから、ちょっと赤字かな。

Photo34

ハッセルブラッド ゾナー F 150mm F2.8

レンズシャッターのないF/FEシリーズなので、ハッセルとしては明るいF2.8です。まずはテスト撮影、いつものように窓から夜景撮影。

123456

ケラレはないようです。開放ですが周辺減光もそれほど目立つほどではないようです。まずは一安心。それにしてもヌケの良いすっきりした絵ですね。これはハッセルの特徴ですね。次は、周辺収差と青ハロのチェック、光源を左下にもってきて撮影。

Haro1

上から、開放、半絞り、一絞りです。予想通り、青ハロでまくり。特に開放はすごいですね。半絞りでもけっこう出てます。一絞りでまぁまぁでしょうか。まぁ、これも予想通りなので、すでに対策として、LPS-P2とL41フィルターを注文済みです。これを見ると実用範囲は一絞りのF4.0ですね。フォトショップのノイズ低減をかけてみたのが以下の写真。

Haro2

開放では青ハロ取れきれていません。ですが、半絞りでも何とかいけそう。フィルター効果も合わせて、半絞りでいけるかも。今週末実際に星でテストしてみたいです。天気が心配だけど。

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2007年10月26日 (金)

イメージシフト奮闘記 その6

今回は、イメージシフトとケラレの問題について、いろいろ書きたいと思います。

ケラレはミラーやミラーボックスで起きますが、主に2つの要因でおきます。ひとつは、F値の小さいことによるケラレです。これは、直焦点撮影でも問題になることがあり、イメージシフトに限った話ではありません。

今、光学系のF値が2.8として、ミラーボックスの深さを3cmとします。そうするとミラーボックス開口部での光束の直径は約1cmになります。ですから、CCDの端から少なくとも0.5cmはミラーやミラーボックスが離れていないとケラレます。しかし、実際はカメラレンズではケラレません。なぜなら後玉が小さいので、光が中心から広がるようにCCDに当たるからです。内側から広がるように光線が当たるのでケラレません。
しかし、望遠鏡の場合は後玉が大きいので、光が外側から中心に集まるようにCCDに当たるので、ケラレの可能性が出てきます。

イメージシフトの場合は、この種のケラレはあまり問題ではありません。中判レンズと言えどもレンズの後玉はイメージサークルより小さいので、光が中心から広がるようにイメージサークルが作られるので、ケラレないのです。

イメージシフトで問題となるのは、光がCCDに斜めに当たることによるケラレです。この種のケラレは、後玉が小さいほど大きくなります。ですから、広角系の方が問題になります。なぜ、後玉が小さいとケラレるのか下の写真を見てください。

Photo31
カメラを左下方向にシフトした状態の写真です。右上にレンズの後玉が見えています。赤い四角がミラーボックスです。CCDが左下にシフトしていますので、後玉の左下部分から出た光がCCDにあたります。それが青い○です。この図のように、上側が少しケラレてしまいます。ところが後玉が大きいとすると、白い○の部分から光が出るので、ケラレません。
つまり、後玉が小さい方が光が斜めから当たるのです。後玉が大きい方が、極端な話、イメージサークルと同じ直径なら、CCDに光が直角にあたります。
このことは、輝星で発生するローパスフィルターのハレーションからもよくわかります。広角の方がよりハレーションが大きいからです。

ケラレが発生しているかどうか、確かめるのは簡単です。ピンボケで撮ってみればいいのです。下の写真がそれです。近接側にぼかしているので、光がクロスし、正立像になります。つまり上側のミラーでケラレていることが分かります。これは広角レンズの写真で、望遠レンズではこのようなケラレは見られません。

Photo30

ミラーケラレは、CCDのミラー側一部だけではなく、CCD全面に影響する可能性があります。下の写真を見ていただければわかるように上側2枚が全体的に暗くなっています。

Photo33

私のイメージシフト装置はミラーケラレを軽減するために、カメラマウントの中心を光軸より2mm上にシフトしています。それでも、これだけ暗くなります。この対策をしていない場合は、もっと暗くなります。たぶん半分くらいになってしまうと思います。

レンズやカメラを選択する上での注意点としては
カメラは、CCDの大きさに比べて、ミラーボックスの広いものを選ぶことです。キャノンのカメラはミラーボックスが狭く、かつミラーがCCDのすぐ上にあります。私はキャノンのカメラを使ったことがないので、どれくらいケラレるかわかりませんが、たぶん、ミラーの影響は相当でるのではないかと思います。
レンズを選ぶ場合は、なるだけ後玉の大きいものを選びます。またバックフォーカスの長い方が有利です。ただ、カメラマウントを光軸よりシフトして取り付けるなど、対策を施せばケラレに関しては、それほど心配する必要はないです。また今までの話は6分割シフトの話であって、4分割シフトの場合でかつカメラレンズの場合は、ケラレはそれほど気にしなくてもいいと思います。

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2007年10月25日 (木)

ヤフオク出品

ハッセルブラッドの望遠レンズを購入するため、使用頻度の少ない機材を手放すことになりました。今回出品するのは、

  • マミヤ645 A200mmF2.8APO
  • PENTAX-DA FISH-EYE 10-17mmF3.5-4.5ED
  • PENTAX-A ZOOM 35-105mmF3.5
  • テレビュー2倍バロー

これだけ売って、ハッセルのレンズが一本買えるかどうか。。。おつりがくればラッキーだけど。さて総額いくらになるか。

Fig11

Fig1

Fig21

Fig4

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2007年10月23日 (火)

完成。。。

Photo32

いちおう、完成したけど。。。 カブリを差っ引いたら、階調が足りない。。。 少ない階調を大事に大事に処理して、これがやっと。

疲れた。。。

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2007年10月21日 (日)

川上村遠征帰還

久々に一晩快晴でした。雲の心配もなく、撮影に専念できたのは久々です。翌朝は八千穂高原によって、紅葉狩りしてきました。

Photo29

このまま、気分良く週末を終えるはずでしたが、帰りに車のブレーキオイルが漏れるトラブル。レッカー呼んで、そのまま整備工場へ。帰ったら、疲れがどっと出ました。

まぁ、それはおいといて、肝心の成果ですが、ご覧のとおり。コンポジットなしの一枚画像です。

Photo27

今回は、寒くなってきましたので、露出時間を延ばして、6分露出の4枚コンポジットです。それを6モザイク分。前回の湯沢と同じように滲みフレームも撮ってきました。

こうして見ると結構かぶってますね。湯沢の方が全然いいです。はっきりいって画像処理のやる気がなくなります。(笑)。まぁ、なんとかなるでしょう。右側3枚を最初に撮影したので、左側3枚の方が撮影時の高度は高かったのですが、不思議なことに左側3枚の方がかぶっています。単純に高度だけではなく、水蒸気の量とかの大気の状態にも影響するのでしょうか?

ところで、撮影スタイルですが、現在はコンポジット枚数をすべて撮り終えてから、カメラをシフトしています。これを一枚ごとにシフトし、6枚撮ったら、また同じように繰り返す方法に変えれば、かぶりの影響を分散化できるのではないかと考えています。さらに画像処理も、現在は、コンポジットしてから、モザイクしていますが、モザイクしてから、コンポジットすれば、無理なカブリ補正をしなくても滑らからにつながるのではないかと考えています。効果がどれだけかあるか、やってみないとわかりませんが。。。

ただ、撮影も画像処理も大変になりますね。しかし、写野をずらすのが手早いイメージシフト方式の利点を生かせると思うので、今度やってみたいと思います。できれば同じ川上村で同じように撮って、比べてみたいです。

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2007年10月18日 (木)

イメージシフト奮闘記 その5

今回はイメージシフト方式によるモザイク合成の問題点をまとめてみたいと思います。

1ケラレの問題
 中判レンズの大きなイメージサークルを、35mm判カメラの小さなミラーボックスで受けるわけですから、当然ケラレの問題が心配になります。ケラレはレンズやカメラの選択に関わってくる重要な問題なので、実写データもまじえて、こんど改めて説明したいと思います。

2周辺減光の問題
 中判レンズは、35mm判レンズに比べて周辺減光が大きいと思います。当然ですが、広角レンズの方が激しいです。イメージシフトの場合にはこれに加えてCCDに光が斜めから当たる感度低下も多少なりとも加わると思います。解決策は画像処理で修正するか、絞り込むことです。

3ハレーションの問題
 CCDとローパスフィルターの間で起こる反射によるハレーションは、デジカメ共通の問題点ですが、イメージシフトの場合は、光が斜めから当たるので、状況はさらに深刻です。下の写真を見てください。悲惨な状況です。

Photo26
解決策は、輝星を周辺にもってこないか、どうしても周辺になる場合は、輝星を真ん中にしたフレームを取り直すか、あるいは、ローパスフィルターを取っ払ってしまうかです。

4色収差の問題
 CCDは色収差に敏感で、周知のとおり、青ハロがでます。最近はデジタルに対応した高性能なレンズが出てきて、それなりに解決されているのですが、残念ながら中判レンズにはそのようなレンズはありません。青ハロは焦点距離が長いほど目立つので、望遠系の場合は深刻です。画像処理でなんとかするか、フィルターワークで少しでも軽減するしかないようです。

以上は、イメージシフトのハード的な問題ですが、撮影上の問題もあります。こちらの方がやっかいです。

5カブリの問題
 光害カブリは現代の天体写真においてはある程度仕方がないです。しかし、モザイク前提だと、カブリがあるとフレームが滑らかにつながらないです。特に広角の場合は難しいです。カブリを完全に補正してしまえば問題ありませんが、画像処理のテクニックがある程度必要ですし、広角や地上風景を入れた写真の場合はカブリをある程度残した方が自然です。
 私は、なるべく光害の少ないところ、あるいは天頂付近で撮影するか、地上を入れる場合は短時間露出を心がけています。

6光害カットフィルターが使えない。
 光害カットフィルターは干渉フィルターのため、斜めに入射する光では効果がありません。つまり広角レンズでは使用できません。イメージシフトの場合は写野が広がるので、使用できるレンズの焦点距離がさらに伸びます。6枚モザイクの場合はだいたい150mm以上です。ですから、広角系ではまず光害カットフィルターを使用できません。これは通常の方向をずらして撮るモザイク合成とは対照的です。通常のモザイクは望遠レンズを使って広角の写野を得るので、光害カットフィルターが使えるのです。

7一晩で撮影しなければならない
 もちろん、今日左側3枚を撮って、明日右側3枚をとることも可能です。しかし、方向をきっちり合わさなければいけませんし、せっかくのイメージシフトの利点が失われてしまいます。コンポジット枚数が多いときや、途中で雲が通過すような日は一晩で撮りきれない時があります。

 ケラレの問題も含めて、いずれの問題も、天体写真では普通に起こる問題です。しかし、イメージシフトの場合は、それらが顕著化するのです。このように問題点が多いのですが、それでも私は利点の方が上回っていると思います。それは、広角でも魚眼でもモザイクできること。いずれ全周魚眼で撮ってみたいと思います。それと、モザイク合成で、フラット補正やディストーション補正が要らないことです。特に空の状態が良いと、ほとんど補正の必要もなく結合できることがあります。これは快感です。写野をずらすのも一瞬です。目盛りを見る必要もなく一瞬にして写野をずらすことができます。ですから、画像処理が苦手な人、簡単に高解像度の写真を撮りたい人に最適な方法なのです。

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2007年10月16日 (火)

イメージシフト奮闘記 その4

イメージシフト装置を作成するにあたって、アルミ加工をしなければなりません。しかし、加工の大枠は、アルミプラスというところに頼んでおります。ですから、それほど難しく感じたことはありません。
ただ、マウント部と三脚台座だけは、実物に合わせて取り付けしたいので、自分でやっています。ですから、ドリルによる穴あけと、タップたてくらいはできないと困ります。

アルミ板はレンズ側が厚さ4mm、カメラ側が厚さ3mmです。合計7mmですが、このくらいが強度を確保する最低限度でしょうか。マミヤ645用は光路長を節約するために、レンズ側厚さ3mmとしましたが、たわみがちょっと心配です。
素材は、A5052という標準的なアルミ板を使っています。強度が心配ならジュラルミンを使う手もあります。

レンズ側とカメラ側の固定は、カメラ側にメネジがきってありますので、ここにM6ボルトをスプリングワッシャで固定し、レンズ側からクランクレバーナットをまわして固定します。これをレンズ側からボルトを通して、カメラ側のメネジで固定すると、薄いアルミ板のメネジは弱いですから、すぐだめになってしまいます。

参考までに図面を添付しておきます。

Zumen1

Zumen2

次回はイメージシフト方式の問題点についてまとめます。

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2007年10月15日 (月)

よっちゃんさんの画像を再処理

せっかく頂いた、よっちゃんさんの画像ですので、もうちょっとひねって見ました。インパクトを出すためにコントラストを上げてみました。

M3122

コントラストを上げるにあたって、中心部の白とびを何とかしなければなりません。よっちゃんさんのブログでも言われているように「レイヤーマスク」を使ってみようと思ったのですが。。。

どうやればいいの?

メニューからそれらしいものを探して見ましたが見当たりません。エレメンツでは使えないのでしょうか。そこで、先日覚えたシェーディング処理を応用して、レイヤーを複製し、ガウスぼかしフレームを作成。「差の絶対値」で合成しました。さらに「レベル調整」と「明るさとコントラスト」の調整レイヤーも追加。これと「不透明度」の3つのパラメータをいじって、白とびを抑えました。

微光星が緑色になる問題は、フィルターの「ノイズを低減」で「カラーノイズを低減」をONにするととれました。

以前の処理より迫力が増しています。こちらの方が一般うけはよさそうです。

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イメージシフト奮闘記 その3

久々に「奮闘記」再開です。今回はマウントの選択です。実はこのマウントの選択が重要です。今後の撮影方法や作品のレベルがほぼこれで決まってしまいます。ここでは、私が今までに検討したことのあるマウントについて、個別に長所、短所を説明します。

フランジバックについて
 マウントの選択にあたっては、フランジバックが重要です。フランジバックが長い方が、アダプターの製作は容易です。67/66判はフランジバックが比較的長いのでどれも製作が容易です。645判はフランジバックが短いのでアダプターの製作は困難です。しかし、作ってしまえば、66/67判より高性能で明るい645レンズが使用できますし、マウントアダプタを使えば、ほぼすべての67/66判のレンズが使用できます。

PENTAX67(フランジバック85mm)
 まず、最初に思い浮かぶのがPENTX67レンズではないでしょうか。入手性は抜群です。フランジバックも長いのでアダプタの製作も容易です。レンズのラインナップですが、特にこれといったレンズはないです。今までに45mm/F4 55mm/F4 75mmF2.8ALを使用しましたが、広角の2本は開放では使えず、一段絞ってF5.6が最低条件です。75mmは青ハロが目立ちます。F5.6まで絞ってもまだ出ます。あえてあげるならM☆300mF4EDで、冷却CCDを使った画像が「天文ガイド」誌に載っていましたが、色収差もなくすばらしかったです。

ハッセルブラッド(フランジバック74.9mm)
 フランジバックが、PENTAX67より10mmも短いですが、レンズ後部の出っ張りがあまりないので、アダプタの製作は容易です。入手性も中古市場が充実していて良いです。レンズはカールツアイス製です。ハッセルブラッドはご存知のとおり超高価なカメラですが、性能もそれなりのものがあります。
 ハッセルブラッドは、500シリーズと200/2000シリーズがあります。マウントの物理的形状はどちらも同じですから、天体写真に限ればどちらのシリーズのレンズも使えます。500シリーズレンズは、レンズシャッターを内臓している関係で、開放F値が暗めです。できれば200/2000シリーズのレンズを選びたいです。レンズはさらに細かく分けられ、古い順に以下のようになります。
●500シリーズ C CF CB CFE CFi
●200/2000 F FE
 焦点距離とF値が同じなら、基本的に光学系は同じです。細かい差を気にしなければどれを選んでも同じです。ハッセルの場合、古いものの方が高い場合もあるので注意が必要です。ハッセルの魅力的と思えるレンズをいくつか紹介します。
●F/FE Distagon 50mmF2.8 広角レンズでF2.8というのは明るいです。現在メインレンズとして使っています。
●F/FE Planar 110mmF2  中判標準レンズとしては最も明るいレンズではないでしょうか。MTFを見る限り、開放では使えなさそうですが、二段絞ってもF4なので一度使って見たいです。
●C/CF等 Planar 100mmF3.5 一度使ったことがあります。ハッセル随一の解像度と湾曲ほぼ0が魅力です。湾曲ほぼ0なので、イメージシフトによるモザイク合成をさらにモザイクでつなぐこともできそうです。青ハロが出るので、売ってしまいましたが、それほど目立つものではなかったので、後悔しています。
●C/CF等 Sonnar 250mmF5.6スーパーアクロマート ハッセルはAPOレンズのことをスーパーアクロマートといいます。暗いレンズですが、すごい性能だと思います、きっと。中古相場は30万円以上です。一度使って見たいです。

ペンタコン6/キエフ66/キエフ88CM(フランジバック74.1mm)
 レンズを安く済ませたい方にお勧めです。カールツアイスのレンズも使用できますし、旧ソ連製の安価なレンズも使用できます。入手性もヤフオクなど丹念にチェックしていれば、それほど難しくないです。また、後で説明しますが、私が使っているARSATの魚眼レンズも使用できます。

キエフ88(フランジバック82.1mm)
 上記、ペンタコン6マウントと同じ部類でとらえられることがありますが、マウントは全然違います。旧ソ連製の安いレンズが使用できます。しかし、カールツアイスレンズが使用できるペンタコン6マウントの方が魅了的です。私が使用しているARSATの魚眼レンズが使用できます。

ARSATの魚眼レンズについて
 中判魚眼レンズは、なかなか選択肢がないのが実情です。特に645判は少なく、マウントアダプタを介してこのレンズを使っている645ユーザも多いです。
 このレンズは、ウクライナ製でもとは、ゾディアック(ZODIAK)という名前でしたが、アルサット(ARSAT)に変わり、さらにマルチコート化されました。したがって、レンズの表記は以下の3通りがあります。
「ZODIAK」「ARSAT」「MC ARSAT」
つい最近まで新品で販売されていました。実売価格は3万円前後です。マウントはペンタコン6用とキエフ88用があります。私の場合は運良くハッセルマウントに改造されたものを手に入れることができました。性能は私の写真を見てもらえればわかるようにすばらしいです。開放では周辺が乱れますが、半絞りで改善されます。

マミヤRZ67(フランジバック105mm)
マミヤRB67(フランジバック112mm)

 フランジバックは長いですが、焦点機構がありません。したがって、アダプタにヘリコイドをつける必要があります。RZはRBに比べて7mmフランジバックが短いですが新しいので、RZの方がお勧めです。レンズのラインナップも、異常、特殊低分散レンズを使ったものが多く、非常に魅力的です。

PENTAX645(フランジバック71mm)
 フランジバックは645判の中では長い方ですが、レンズ後部の出っ張りが長く、一度検討しましたがあきらめました。しかし、レンズ後部の遮光板と絞り連動ピンを取り外せば何とかなりそうな気もします。

マミヤ645(フランジバック64mm)
 フランジバックは短いですが、レンズ後部の出っ張りがないためPENTAX645よりはアダプタを作りやすいです。実際に作ってみました。過去の記事を参照してみてください。
 A 200mmF2.8APOレンズを使用してみましたが、一段絞っても青ハロがでます。しかし、それほど目立ちません。まだテスト段階なので、なんともいえません。
 広角レンズはまだ使っていませんが、周辺減光が気になります。66/67判のレンズでさえ、周辺減光はけっこう出ますから、それよりイメージサークルの小さい645判ではもっと出ると予想されます。
 マミヤ645のレンズラインナップの魅力としては、まず安いこと。それと魚眼レンズがあることでしょうか。645判の魚眼ですから、66/67判より広い範囲を撮れます。また、AFシリーズのレンズはデジタルにも対応していると思われるので、青ハロは少ないかもしれません。ただし、絞りオート専用なので開放でしか使えません。

コンタックス645(フランジバック64mm)
 フランジバックも短く、レンズ後部の出っ張りもあるので、アダプタの製作は困難です。しかし、ハッセルブラッド同様、優秀なカールツアイスレンズが使用できます。
 
 次回は、アルミ加工についてお話しします。

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2007年10月14日 (日)

私の撮った写真ではありません。

Photo25

「天文ガイド」最優秀賞者のよっちゃんさんが、ご自身のブログで、画像処理練習用の画像を公開されています。それを元に私も挑戦してみました。

まず、元画像のすばらしさに驚きです。背景はなめらかでフラット。カラーバランスも整っています。私などはこの段階でもう終わりです。やることないです。しかし、凄腕は違いますね。ここからが勝負なんでしょうね。

私なりに後処理をしてみました。まず、トーンカーブいじってコントラストを調整。周辺のカラーを強調するために彩度を上げてみました。すると、微光星が緑色になってしまったので、ステライメージのLabで、緑を殺してから、彩度を上げてみました。それが上の画像です。

ポイントは周辺部がモアっと淡く出ることと、中心部の光玉の輪郭がはっきり出ないようにすることです。この後、オリジナリティを出そうと、あれこれいじってみましたが、これ以上良くなることはなく、よっちゃんさんのすばらしい画像を汚すだけなので、この辺で打ち止めとしました。

みなさんも挑戦されてみては。

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2007年10月11日 (木)

完成した~。

先日の湯沢遠征の写真完成しました。

Web1_2 

Hasselblad Distagon FE50mmF2.8->F4.5 D50kai  3min×8コンポ×6モザイク ISO1600、1min×2コンポ×6モザイク コッキンディフューザ1 ISO400

予告したとおり、ナチュラル仕上げです。「星野写真」というより「星座写真」の感じで仕上げて見ました。星座の形がわかるように滲みフィルターによる滲みフレームを加算しています。

さすがに8枚コンポジットだと処理が楽です。拡大してもノイズらしきものは見当たりません。「調整レイヤー」を覚えたので作業がはかどりました。この仕上げ方、自分的には気に入っています。しばらくこの方法でやってみたいと思います。

今回、初めて、フォトショップのノイズ低減を使って見ました。

Noize2_2 

左側が元画像、白い星の周りに赤滲み、青滲みが出ています。色収差ってやつですね。しかも中心がずれています。これが倍率色収差ですね。で、フィルターの「ノイズを低減」をやると、右側のように綺麗に消えてくれます。多少跡が残りますが6モザイクだと目立ちません。モザイクの利点はノイズが目立たないことや、画像処理の形跡が目立たなくなるところにもあるようです。心配したプレアデスの周りの青いガスは消されませんでした。さすがフォトショップ。かしこい。

今回のこの作品、自分的にはまだもうちょっとという感じです。しばらくこの手法を続けて、より完成度を上げていきたいと思います。

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2007年10月 8日 (月)

湯沢遠征帰還

久々に一晩晴れました。まったく雲がない状態ではなかったのですが、狙った北東方面は雲の影響がありませんでした。今回のテーマは「ペルセウスとぎょしゃ」です。湯沢の北東方向は光害が少ないので助かります。もしかして天頂よりいいかも。

今回は、今までの遠征とは違います。今までは遠征すると、あれも、これもと欲張ってしまい、結局中途半端に終わってしまう反省がありました。今回からは「一遠征一作品」を徹底したいと思います。で、今回はたっぷりコンポ枚数を稼いできました。

で、その成果ですが、3分露出を8枚、6モザイク分、さらにディフュージョンフィルターによる滲みフレームを、30秒×2、60秒×2の6モザイク分です。フレーム合計数72枚、総露出時間2時間42分、ダークフレームも含めた撮影時間は4時間にもなりました。ほんとは露出時間をもっと延ばしたかったのですが、月の関係で今回はこれが限度でした。

まだ、コンポしてない、一枚画像ですが、こんな感じです。

Test1

次は、滲みフレーム

Test2

今回は、天の川をギンギンに出さないで、肉眼視に近い自然な感じに仕上げる予定です。フォトコン締め切りまで余裕があるので、じっくり取り組みたいと思います。

-----追記-----

撮影データ忘れました。

上 Hasselblad Distagon FE50mmF2.8->F4.5 D50kai ISO1600 3min

下 Hasselblad Distagon FE50mmF2.8->F4.5 D50kai ISO400 1min コッキン、ディヒューザ1

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2007年10月 2日 (火)

イメージシフト奮闘記 その2

連載二日目は、イメージシフト装置のレンズ側詳細です。

レンズ側のマウントは、接写リング、マウントアダプター、テレコンバーターなどの部品を利用します。どれも高いので、オークションや中古で購入するようにしています。

まずはメインのハッセルマウント。これは、ハッセル-ペンタックス645マウントアダプターのペンタマウント側を切断して作ったものです。

Photo241 

次は、マミヤ645マウント。これはテレコンバーターのマウント部のみを取り出したものです。マミヤ645はフランジバックが短いので、アルミ板に直付けです。そのため、ロック機構はありません。

Photo242

次はマウント金具をとられたテレコンの残骸です。

Photo2422

こちらは接写リングから取り出したマミヤ645のマウント金具です。

Photo244

こちらは接写リングから取り出したペンタックス67マウント。 ペンタ67は現在は使っていません。

Photo243

最後に マミヤ67RZマウント。マミヤ67は、途中まで作りかけたのですが、その後、マミヤ645に変更になりました。

Photo245

次回は、マウントの選択です。どのマウントを選択すればよいのか、各マウント別に説明する予定です。

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2007年10月 1日 (月)

イメージシフト奮闘記 連載スタート

 みなさん、画像処理に関しては良く研究されてますね。しかも、ブログ等で発表されているので、ありがたい限りです。しかし、最近あまりにもハイレベルになりすぎて私には理解不可能のところまで到達しています。まぁ、それはさておき。

 私も触発されて世間様のお役に立ちたいのですが、私には画像処理の知識はないので、せめて今まで悪戦苦闘してきたイメージシフト方式によるモザイク撮影について、私なりに、苦労談、アイデア、問題点などをまとめて見たいと思います。

 第一回目はイメージシフト装置のカメラ側詳細です。

Photo231

 カメラ側はこんなになっています。アップの画像

Photo232 

アルミ板側から、

  • アダプターリング
  • ステップアップリング
  • ステップダウンリング
  • リバースアダプタ

となっています。

アダプターリングは、ゼラチンフィルターなど四角いフィルターをカメラレンズに取り付けるためのものです。ケンコーとコッキン製があります。ヨドバシカメラやビックカメラなどから通販で購入できます。

Photo233

ケンコー製の方が厚く、コッキン製の方が薄いので、光路長を微妙に調整したい場合に使い分けます。

私は、アダプターリングのネジ部を切って、二枚重ねにしています。これは光路長を稼いでレンズの∞マークの近くで無限遠を出したかったからです。これはフローティング機構を備えたレンズの場合、∞マークで無限遠にあわせないと、レンズの最高性能が出せないと思ったからです。実際はそれほど差はなかったです。

アダプターリングの次は、ステップアップリングです。ニコンの場合はフランジバックが長いので、一枚ですが、ペンタックスやキャノンだとステップリングは二枚重ねにして、なるべく開口径を大きくした方が良いです。もちろんケラレを少なくするためですが、ケラレについては、また今度詳しくレポートします。

ステップアップリングの次はステップダウンリングを介して、リバースリングを接続しますが、ステップダウンリングはメスーメスアダプターの役割を果たしています。ステップダウンリングはマルミ光機製でないとだめです。ケンコー製は内側のネジ山が半分しかきっていなくて使えません。

リバースリングは、レンズをカメラに逆さまにつけるためのリングです。純正品のほか、ケンコーからも販売されています。純正品が一番安心ですが、キャノンには純正品はありません。ケンコー製のものは、カメラを回転できるので調整が楽ですが、少々厚いです。光路長を節約したい場合は、下記で薄いタイプのものを入手できます。

http://www3.yomogi.or.jp/gadsaito/log3cam.html

 こうやってあーでもない、こーでもないと、試行錯誤しているといつの間にかリング地獄にはまります。

Photo234

次回は、レンズ側の詳細の予定。

この連載いつまで続くか。。。できれば応援コメントください。

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