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2007年10月15日 (月)

イメージシフト奮闘記 その3

久々に「奮闘記」再開です。今回はマウントの選択です。実はこのマウントの選択が重要です。今後の撮影方法や作品のレベルがほぼこれで決まってしまいます。ここでは、私が今までに検討したことのあるマウントについて、個別に長所、短所を説明します。

フランジバックについて
 マウントの選択にあたっては、フランジバックが重要です。フランジバックが長い方が、アダプターの製作は容易です。67/66判はフランジバックが比較的長いのでどれも製作が容易です。645判はフランジバックが短いのでアダプターの製作は困難です。しかし、作ってしまえば、66/67判より高性能で明るい645レンズが使用できますし、マウントアダプタを使えば、ほぼすべての67/66判のレンズが使用できます。

PENTAX67(フランジバック85mm)
 まず、最初に思い浮かぶのがPENTX67レンズではないでしょうか。入手性は抜群です。フランジバックも長いのでアダプタの製作も容易です。レンズのラインナップですが、特にこれといったレンズはないです。今までに45mm/F4 55mm/F4 75mmF2.8ALを使用しましたが、広角の2本は開放では使えず、一段絞ってF5.6が最低条件です。75mmは青ハロが目立ちます。F5.6まで絞ってもまだ出ます。あえてあげるならM☆300mF4EDで、冷却CCDを使った画像が「天文ガイド」誌に載っていましたが、色収差もなくすばらしかったです。

ハッセルブラッド(フランジバック74.9mm)
 フランジバックが、PENTAX67より10mmも短いですが、レンズ後部の出っ張りがあまりないので、アダプタの製作は容易です。入手性も中古市場が充実していて良いです。レンズはカールツアイス製です。ハッセルブラッドはご存知のとおり超高価なカメラですが、性能もそれなりのものがあります。
 ハッセルブラッドは、500シリーズと200/2000シリーズがあります。マウントの物理的形状はどちらも同じですから、天体写真に限ればどちらのシリーズのレンズも使えます。500シリーズレンズは、レンズシャッターを内臓している関係で、開放F値が暗めです。できれば200/2000シリーズのレンズを選びたいです。レンズはさらに細かく分けられ、古い順に以下のようになります。
●500シリーズ C CF CB CFE CFi
●200/2000 F FE
 焦点距離とF値が同じなら、基本的に光学系は同じです。細かい差を気にしなければどれを選んでも同じです。ハッセルの場合、古いものの方が高い場合もあるので注意が必要です。ハッセルの魅力的と思えるレンズをいくつか紹介します。
●F/FE Distagon 50mmF2.8 広角レンズでF2.8というのは明るいです。現在メインレンズとして使っています。
●F/FE Planar 110mmF2  中判標準レンズとしては最も明るいレンズではないでしょうか。MTFを見る限り、開放では使えなさそうですが、二段絞ってもF4なので一度使って見たいです。
●C/CF等 Planar 100mmF3.5 一度使ったことがあります。ハッセル随一の解像度と湾曲ほぼ0が魅力です。湾曲ほぼ0なので、イメージシフトによるモザイク合成をさらにモザイクでつなぐこともできそうです。青ハロが出るので、売ってしまいましたが、それほど目立つものではなかったので、後悔しています。
●C/CF等 Sonnar 250mmF5.6スーパーアクロマート ハッセルはAPOレンズのことをスーパーアクロマートといいます。暗いレンズですが、すごい性能だと思います、きっと。中古相場は30万円以上です。一度使って見たいです。

ペンタコン6/キエフ66/キエフ88CM(フランジバック74.1mm)
 レンズを安く済ませたい方にお勧めです。カールツアイスのレンズも使用できますし、旧ソ連製の安価なレンズも使用できます。入手性もヤフオクなど丹念にチェックしていれば、それほど難しくないです。また、後で説明しますが、私が使っているARSATの魚眼レンズも使用できます。

キエフ88(フランジバック82.1mm)
 上記、ペンタコン6マウントと同じ部類でとらえられることがありますが、マウントは全然違います。旧ソ連製の安いレンズが使用できます。しかし、カールツアイスレンズが使用できるペンタコン6マウントの方が魅了的です。私が使用しているARSATの魚眼レンズが使用できます。

ARSATの魚眼レンズについて
 中判魚眼レンズは、なかなか選択肢がないのが実情です。特に645判は少なく、マウントアダプタを介してこのレンズを使っている645ユーザも多いです。
 このレンズは、ウクライナ製でもとは、ゾディアック(ZODIAK)という名前でしたが、アルサット(ARSAT)に変わり、さらにマルチコート化されました。したがって、レンズの表記は以下の3通りがあります。
「ZODIAK」「ARSAT」「MC ARSAT」
つい最近まで新品で販売されていました。実売価格は3万円前後です。マウントはペンタコン6用とキエフ88用があります。私の場合は運良くハッセルマウントに改造されたものを手に入れることができました。性能は私の写真を見てもらえればわかるようにすばらしいです。開放では周辺が乱れますが、半絞りで改善されます。

マミヤRZ67(フランジバック105mm)
マミヤRB67(フランジバック112mm)

 フランジバックは長いですが、焦点機構がありません。したがって、アダプタにヘリコイドをつける必要があります。RZはRBに比べて7mmフランジバックが短いですが新しいので、RZの方がお勧めです。レンズのラインナップも、異常、特殊低分散レンズを使ったものが多く、非常に魅力的です。

PENTAX645(フランジバック71mm)
 フランジバックは645判の中では長い方ですが、レンズ後部の出っ張りが長く、一度検討しましたがあきらめました。しかし、レンズ後部の遮光板と絞り連動ピンを取り外せば何とかなりそうな気もします。

マミヤ645(フランジバック64mm)
 フランジバックは短いですが、レンズ後部の出っ張りがないためPENTAX645よりはアダプタを作りやすいです。実際に作ってみました。過去の記事を参照してみてください。
 A 200mmF2.8APOレンズを使用してみましたが、一段絞っても青ハロがでます。しかし、それほど目立ちません。まだテスト段階なので、なんともいえません。
 広角レンズはまだ使っていませんが、周辺減光が気になります。66/67判のレンズでさえ、周辺減光はけっこう出ますから、それよりイメージサークルの小さい645判ではもっと出ると予想されます。
 マミヤ645のレンズラインナップの魅力としては、まず安いこと。それと魚眼レンズがあることでしょうか。645判の魚眼ですから、66/67判より広い範囲を撮れます。また、AFシリーズのレンズはデジタルにも対応していると思われるので、青ハロは少ないかもしれません。ただし、絞りオート専用なので開放でしか使えません。

コンタックス645(フランジバック64mm)
 フランジバックも短く、レンズ後部の出っ張りもあるので、アダプタの製作は困難です。しかし、ハッセルブラッド同様、優秀なカールツアイスレンズが使用できます。
 
 次回は、アルミ加工についてお話しします。

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