自由雲台
機材の小ネタをひとつ。
自由雲台です。地上が入った写真の場合はカメラを水平にしなければならないのでこの自由雲台を使ってます。こいつの特徴は、パンが独立してること、つまりロックしたまま回転できること。それとフリクションが調整できることです。ですから、ロックを解除したとき、ガクンとなりません。そして、何よりも良いのはロープロファイルなことです。おそらくこのクラスでもっとも背の低い自由雲台だと思います。
自由雲台は背が高く、ポタ赤ではバランスがとりにくいので、背の低い自由雲台を探していたのです。5つくらい自由雲台を代えてきましたが最終的にこいつに落ち着きました。この自由雲台は今までも何度も紹介してきたアメリカ、Really Right Stuff社のもです。
ところで、赤道儀にパノラマ雲台を介して自由雲台をつけていますが、以前は赤道儀に直接自由雲台をつけていました。今は、地上が入らない限り自由雲台は使っていません。なんかポタ赤=自由雲台という先入観があって、当然のように自由雲台を使っていたのですが、やめてからいろんな面でよくなりました。
まず、構図合わせが非常に楽になりました。自由雲台を使うと、ファインダーを覗きながら、片手でカメラを支え、片手でロックするのですが、これが重心の低いポタ赤では体勢的に苦しく大変でした。特に天頂付近は寝転びながらですら、もうそれは大変。おまけにカメラがいろいろなところに当たるので、あたらないようなポジションを探すのが大変でした。
自由雲台をやめてからは、バランスをとってあれば、クランプフリーで構図を合わせ、そのまま手を離しても動きませんから、ゆっくりロックします。また、カメラがどこにも当たりませんので非常に楽です。
それから、構図に再現性が出せるようになりました。つまり、ステラナビ等で事前に確認した構図を簡単に再現できます。またやったことはありませんが、複数晩のモザイク撮影もこれでできるようになると思います。
さらに長時間露出が可能になったのも大きいです。自由雲台を使うと、カメラが赤道儀のどこかしらに当たるのであまり長い時間の撮影はできませんでしたが、やめてからは子午線を超えてもまだ3時間くらい撮影できます。
自由雲台は構図の自由度が高いですが、星野写真では縦横を赤緯、赤経にそろえるのが普通ですから、自由度はそれほど重要ではありません。自由雲台を使わないようになってほんと良かったです。
=追記=
自由雲台を使わない前提として、カメラの縦横を切り替えられることが前提です。私のイメージシフト装置は縦横切り替えられます。
縦横を切り替える方法としては、最近天文誌に紹介されましたが、レボルビング装置を使うことです。ただし、重くて高価なのが難点です。もうひとつはL型プレートを使う方法ですが、前述のReally Right Stuffのものがお勧めです。何しろ、個々のカメラに合わせて作ってありますので、ジャストフィットです。これに勝るものはないでしょう。
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