とりあえず、こんなもんで
完成。というより、6枚無理やりつなげぎ終えたという方が正しい。先週の伊豆遠征の写真です。どうぞ、ご覧ください。
この写真自分では、すごく画期的なのです。この写真、1枚あたり12分も露出しているのです。「それがどーした。」と言われそうですが。地上が入ったモザイクの場合、12分も露出すると地上部分がずれてしまうのです。ですから、今までは、地上が入った写真はせいぜい2分ぐらいしか露出できませんでした。
では、今回どうしたかと言うと、上4枚は3分露出×4枚ですが、下2枚は1分露出×12枚のコンポジットで、しかも左右交互に撮影しているのです。これで地上部分が滑らかにつながりました。
しかし、いろいろ問題が出てきて、モザイクに相当苦労しました。まず、1分露出×12枚の画像の星像がぼてぼてで、つなげると明らかに不自然。これが昨日アップした画像です。なんで1分露出だとぼてぼてになるのか最初は分かりませんでした。コンポジットでずれたと思い3回もやり直しました。しかし、まったく改善されず。
結局原因は、コントラストが高くなっている事でした。短時間露出だと淡い部分が黒つぶれするので、コントラストが高くなるようです。そこで、シャープをかけて、上4枚の画像もやむなくコントラスト同程度まで上げました。そのため昨日の画像より滑らかさが失われてしまいました。しかし、これで不自然さはなくなり、つなげることができました。
もうひとつはカブリです。12分も時間差があると、コマごとにカブリの出方がまったく違うので大変でした。地上が入らない写真の場合は、背景を完全にフラットにしてしまえば良いのですが、地上が入っている場合は、ある程度、空の状態を残しておかなければなりません。
まぁ、とりあえずボツにならず良かったです。前から一度試してみたいと思っていたアイデアで、やっと実現できました。
それから、この写真は構図もこだわりました。冬の大三角が南中するのを待って、天の川が対角線に入るようにしました。また右側に木が写っていますが、これは意図的に入れています。赤道儀の場所を極軸を合わせてから3回も変えました。ただ、真ん中のコマに木が写ってしまったのは想定外でした。これをトリミングするとプレアデスが消えてしまいます。これはご愛嬌ということで。
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