D40冷却改造奮闘記 その3
ペルチェ素子きました。あと温度計と、熱伝導グリスも。ペルチェは12V1.5Aのものです。
早速、組み上げて、冷却実験。最初は24.3度です。ちなみに湿度は40%です。目標は-20度。
熱平衡になったところで温度を見ると、12.9度。目標には全然達せず、-11.4度。やっぱペルチェ素子1.5Aのものでは吸熱能力が全然足りないようです。今度3Aのタイプのもでやってみます。でも3Aって、カメラ電源やヒーター電源も入れるとトータル5A近くになりますね。ほんまかがいつも使ってるバッテリーは小型のもので7AHだから、一時間ちょっとしか持ちません。でかいカーバッテリーが必要です。
やっぱ、冷却デジカメは大食いです。
ただ、カメラ内部に組み込めば保冷効果が出るから、もうちょっといけるかも、それでカメラ組み上げてみました。
ほんとは、ここに断熱シートを入れる予定でしたが、入りませんでした。基板との隙間がほとんどないのです。しかし、CCD裏面は何とかしなければなりません。このまま冷却能力上げると基板がびっしょになります。断熱コーティングみたいなものがあるといいのですが。誰か知りませんか?
完成です。どうです冷却デジカメらしくなったでしょ。
裏面です。裏面も断熱処理した方が良さそうです。ここからどんどん冷気が逃げていくようです。
電源を入れてみます。よかったぁ~。カメラ生きていました。ほんとドキドキでした。案外壊れないものですね。でもCCDの隅の方、汚してしまったんです。これは後で何とかしないと。
冷却試験開始。最初は24.7度です。
熱平衡に達しました。-13.8度です。断熱処理すればもう少しいきそうですが。-20度は無理そうです。とりあえずペルチェは3Aのものにします。同時にヒートシンクやファンも大きくしないといけません。また発注します。
この状態で、バルブ撮影します。6分露出を2枚撮り終えたところで、14.1度まで温度が上がりました。まぁ、冷却しなきゃ30度近くまで行きますから。
このときのダーク画像です。ISO1600 6分。レベル調整255->50。アンプノイズは仕方がないです。ただレベル調整しなければうっすら見える程度です。次は拡大画像です。
左が冷却、右が非冷却です。D40はもともとノイズ少ないので、6分くらいではそれほど差は出ないですが、確実にノイズは減っています。
今後ですが、
断熱処理の見直しと、ペルチェのパワーアップ。それから電子制御系の製作にもとりかかります。まだまだ時間がかかりそうです。夏までに間に合えばよいので。
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コメント
ほ…ほんまか師匠、ご機嫌いかがでしょうか(^^;
あまりにもとんとん拍子であっけなくやってのけるので、皆口をポカんと開けておられることと思います。
理屈であれこれ言う人は掃いて捨てる程存在しますが、実際にやって成功出来る人間はごくわずかです。
本当に素晴らしい成果だと思います。
思うに、デジ冷却化って作製販売側からすれば要特殊スキルと要特殊環境設備を全面にアピールすることで、工作の出来ぬ素人の需要を確保する情報操作も出来そうな新分野ですが、その現状に新風を吹かせるべく、ほんまかさんの取り組みと成果は今、日本中の天体写真ファンの期待と注目を集めているような気がします。
投稿: よっちゃん | 2008年2月17日 (日) 23時52分
よっちゃんさん。こんばんは。反応早いですね。
あら、ついにに師匠になっちゃった。(笑)そんな大げさな話じゃないです。冷やしただけですから。
でも、まだまだやるべき事がたくさんあります。実用レベルには程遠いです。でもあれこれ考えるのは楽しいです。あくまでも楽しみでやっています。
新しい技術って、いろんな人の経験の積み重ねなんですよね。最初はプロが挑戦して製品化する。その後、アマチアが失敗覚悟で挑戦して、その後、どんどん経験が積み重なって一般化していく。今では車さえ、自分で作る人いますからね。まぁ、冷却化が一般化するとは思えないけど、いろいろな人やショップがやるようになったらもっと安くなるかも知れないです。
事実、この冷却D40の原価って5万円くらいですから。利益や保険料を入れても10万ちょっとで製品化されるかも知れないです。(私はしませんよ。)
私の後にも2~3人やる人が出てくるといいですね。桃太さんも挑戦されるみたいですし。楽しみです。
投稿: ほんまか | 2008年2月18日 (月) 00時18分
初めまして、案内人です。
私の手元にあるカタログ(仕事用)では、一番薄い断熱シートは、厚さ0.7mmの物が有りますが、これでも無理でしょうか? 断熱皮膜が出来る物は、知りませんが、防湿絶縁スプレーというのがありますが、これで代用出来ませんか?
案内人
投稿: 案内人 | 2008年2月18日 (月) 11時47分
ほんまかさん、こんにちわ。
展開早いですね。
私の方も、ブログの方にはまだUPしてませんが、分解しIRフィルター交換と冷却板の型取りを行いました。冷却板は銅板1mm厚の物を2枚重ねで使用する予定です。
ほんまかさんは、タイマーシャッターコントロールも内臓する仕組みにすると言っていましたが、シャッター信号の出力はリモコン経由でしょうか?
投稿: 桃太 | 2008年2月18日 (月) 12時52分
案内人さん。はじめまして。また情報提供ありがとうございます。
断熱シート0.7mmは薄いですね。弾力性のあるものなら、おそらく入るのではないかと思います。一般の人でも手にはいりますか? 私、窓ガラスとかに貼る断熱シートが良いのではないかと考えていたところです。
防湿絶縁スプレーの方は、断熱効果がないので、今のところ考えてないです。
案内人さんも今、電動フォーカサー作成中ですね。がんばってください。
今後もよろしくお願いします。
投稿: ほんまか | 2008年2月18日 (月) 13時00分
桃太さん。こんにちは。私は今昼休み中です。
桃太さんも動き始めましたね。D50ですかD40ですか?
銅板の方が確かに熱伝導率はいいですね。アルミの倍くらいありますしね。加工が面倒そうだったのでアルミにしましたが。
シャッター信号ですが、単純なON/OFF信号を作って、誠報社の赤外線リモコンアダプタをもっているので、それを経由してコントロールするつもりです。
ほんとは、基板から直接ON/OFFコントロール信号出したいのですが、どこだか分からないんですよ。たぶん、あると思うのですが。
投稿: ほんまか | 2008年2月18日 (月) 13時07分
ほんまかさん、こんにちわ。
ほんまかさんと同じですが、D40を改造しています。何かあった時お互い情報交換出来たらいいかなと思いまして。
誠報社のTRCですか。私も持っていましたが破損してしまったので、今はPCからリモコンに信号出力をし撮影してます。
基盤へ直接シャッター制御したいですね。今日当たりちょっと調べてみます。分かりましたら連絡しますね。
投稿: 桃太 | 2008年2月18日 (月) 13時16分
案内人です。
断熱シートは、北川工業のCFP-0.7-135150という型番です。直接注文を受けるかわかりませんが、私でしたら、アールエスコンポーネンツ(株)(http:rswww.co.jp/)のサイトから、発注します。ここから、地元でなかなか入手しづらい物を、いつも発注しています。(フォーカサ用のカップリングなども)本来は法人向けの所なのですが、代引きが可能ですので、個人の注文も受けてくれるかもしれません。ただし、安いかどうかは、なんとも言えませんが、急ぎの時は特に重宝しています。
案内人
投稿: 案内人 | 2008年2月18日 (月) 15時57分
案内人さん。
情報ありがとうございます。
北川工業のホームページみたら、サンプル請求があったので、早速請求してみました。
投稿: ほんまか | 2008年2月18日 (月) 18時48分