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2008年5月15日 (木)

広角モザイクって簡単にできるんだよ。(続きあり)

先日アップした天の川の写真が好評で浮かれているほんまかです。気を良くした勢いで、だれでも簡単にできる広角モザイク手法を紹介しちゃいます。

私がやっているイメージシフト方式は敷居が高いので、普通のカメラで普通の広角レンズでできる3枚モザイクを想定したいと思います。こんな感じです。

Widem01

レンズの焦点距離は20mm~35mmくらいでしょうか、3枚モザイクで天の川のおいしいところがちょうど入ります。

その前に、モザイクって難しいと躊躇されている方が多いようです。しかし、これは完全に誤解です。そこで最初にモザイクにまつわる誤解を解いておきたいと思います。ただし、あくまでも広角系です。望遠鏡のモザイクとかは私の範疇外ですので、あまり大きいことは言えません。

1 モザイクって難しい。

 全然難しくありません。

2 モザイクって、各コマの色合せとか難しいんでしょ。

 先日アップした天の川の8枚モザイク。色合せなんて全然してませんよ~。ただつなげただけ。

3 つなぎ目は消しゴムツールで小まめに消すんでしょ。

 そんなことしません。

4 広角系は、湾曲があるから、つながらないのでは。

 変形すればつながりますよ。

5 でも難しいんでしょ。

 簡単です。

6 フォトショップのフォトマージを使えば簡単ですか?

 フォトマージはあまり賢くありません。こんなおばかさんな事をします。

Widem4

7 フォトマージは湾曲も補正してくれる?

 残念ながらしてくれません。でもマニュアルでも簡単にできます。

8 遠近法とか、円筒法を使わないとだめ?

 遠近法や円筒法は直線を含む景色を自然につなげるパノラマ合成の手段で、天体写真では逆にひずみが大きくなるので使ってはいけません。

9 フォトマージの合成前に、色合いとか、ある程度合せこんでいたほうがいい?

 そんな事したら、余計合わなくなります。

結合方法

 「モザイクって簡単にできるんだ」と分かったところで、順番からすると撮影方法の説明ですが、ほんとに簡単にできることをアピールするために、モザイク結合の話を先にします。

 広角系モザイクで一番やっかいなのは、「湾曲」です。広角レンズの場合、たる型に湾曲します。フォトショップの「フィルター」→「変形」→「レンズ補正」である程度補正できます。天体写真の場合、写野に直線がないので、レンズ補正でどの程度補正すればよいか分かりません。そこで事前に建物などを撮っておいて、レンズ補正で補正して見ましょう。そのときの湾曲率を使えばオーケーです。

 しかし、これで補正してもなかなか合いません。広角レンズの湾曲は実は複雑なのです。そこで、湾曲を完全に補正するのはあきらめ、とりあえず合成できれば良いとします。

 さらに、接合面の面全体で合わせるのは事実上不可能です。そこでつなぎ目あたりの直線に沿って合わせる方法を紹介します。面全体で合わせる必要はまったくありません。つなぎ目だけ合っていればいいのです。

 とは言っても、つなぎ目だけで合わせるのもかなりやっかいです。そこで、つなぎ目あたりの3点で合わせる超簡易方法を紹介します。実はこれでも鑑賞写真と割り切れば十分なのです。とりあえず、最初は3点だけで合わせるようにしてみてください。慣れてくれば4点、5点と増やしていけばよいのです。(3点で十分と思いますけどね~)

まずは、原理の説明。

Widem02

 上の絵は、たる型に湾曲した写真の合成の様子です。直線はつなぎ目です。つなぎ目が、接合面のちょうど中央なら、両方の歪みが一致しますので、これで難なくつながります。でもそんな都合よく行きませんよね。現実は、つなぎ目が下図のようにづれます。

Widem03

 上の図の場合、青い写真をつなぎ目付近で横に広げるか、赤い写真をつなぎ目付近で狭めれば良いことが分かります。(あるいは両方)これで両端は合います。しかし、中央付近はずれます。そこで、中央付近を歪ませて無理やり合わせるのです。これが「ほんまかの3点合成法」の理屈です。

実例

 実例を紹介します。下の写真は、先日の天の川の写真です。これを結合しましょう。各写真はそれぞれ4枚モザイクなのですが、今はそれは重要ではありません。APS-Cサイズで言えば28mmくらいの画角に相当します。当然湾曲も周辺減光もありますが、つなげて見ましょう。

Widem11

[ファイル]→[自動処理]→[Photomerge]を開きます。

Widem12

上のように設定してください。自動や、円筒法、遠近法は使ってはいけません。「画像合成」をチェックすると、うまく結合してくれます。ただし、湾曲は補正されませんから当然ずれます。ここでは、モザイクがマニュアルでも簡単にできることを示すため、あえて「画像合成」のチェックをはずします。

Widem13

 このようにレイヤーが作成されます。レイヤーの順番を分かりやすいように入れ替えています。上のレイヤーが上の写真になるようにです。

 接合面の重なり具合を見るために、上のレイヤーの「不透明度」を50%にしてください。

Widem14

 結構、ずれていますね~。

 次に合わせる3点にマークします。なるべく、中央付近の直線状になるように3点を選んでください。もちろんほんとにマークしませんよ。頭の中でマークするんですよ。

Widem15

 次に、位置や傾きも多少ずれていますので、最初に位置と傾きを大まかに合わせます。

 [編集]→[変形]→[回転]で、縦横移動、回転が自由にできますのでだいたい合わせます。リターンキーで決定です。

Widem16

 次に両端の2点をあわせます。上下どちらの画像でもいいです。[編集]→[変形]→[遠近法]で台形に変形できますので、この機能を使って両端の2点を合わせます。真ん中の点は虫です。

Widem17

 次に真ん中の点を合わせるため、[編集]→[変形]→[ワープ]を使います。丸い点や中の線をマウスでドラッグすると画像が歪みますので、それでなかば強引にあわせこみます。

Widem18

 このワープですが、これは大きな変形には向きません。真ん中の点が大きくずれている場合は、レンズの湾曲がかなり大きいです。あらかじめ「フィルター」→「変形」→「レンズ補正」で補正しておきましょう。

 さて、これで結合は終わり。不透明度を100%に戻します。上の写真が暗いですね。明るくしきゃと思ってはだめです。「モザイク=色合わせ、明るさ合わせ」と思っている人、間違えです。そもそも、同じ条件で撮影して、同じ条件で現像しているんだから、そんなこと必要ないのです。

 そこで合成のために選んだ3点をなるべく通るようにして、下の図のように上側の画像を[編集]→[カット]してください。だいたいでいいです。

Widem3

 あら、不思議。だいぶ合ってきました。でも両脇が少しずれていますね。

Widem32

それでは両脇をもうちょっとカットして見ましょう。

Widem2

あらら、完全に合ってしまいました。モザイク完成です。

Widem1

ということで、あっけなくモザイク完成!

ほんまかが、実は高度の画像処理技術があるのではないことがバレてしまった。。(汗)

何で、こんなに簡単にできるのか、次回少し詳しく説明して見たいと思います、実は撮影に秘密があるのですよ。

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コメント

こんばんわ。

ほんまかさんの天の川の作品など見ていると、星野写真の魅力に惹かれて、望遠鏡全部売ってしまいそうです(笑)
今まで、ちょっと面倒そうだったので、手動でモザイクなどは考えてませんでしたが、分りやすい記事でありがとうございます。参考にして、今度チャレンジしてみます。

投稿: 桃太 | 2008年5月15日 (木) 22時44分

桃太さん、どうも。嬉しいコメントありがとうございます。

実はこの記事書くの迷っていたんです。改造記事とかはウケがいいのですが、画像処理ネタとかはいまいちだったので。続き書きますね。ぜひチャレンジしてみてください。

でも、望遠鏡は売らない方がいいと思いますよ~。

投稿: ほんまか | 2008年5月15日 (木) 23時03分

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