広角モザイクって簡単にできるんだよ。その3
今回は撮影編。づばり、写野の切り替え。実は、広角モザイクをちゃんとやろうとすると、このような縦方向のパノラマ雲台が必要なのです。
(ピンボケなのはローパスはずしたD40で撮影したから。。。)
しかし、売ってないんですよね~。私のは以前から紹介している米国「Really Right Stuff」社のものですが、高いんですよね。カメラのL型ブラケットも含めて7万円近くかかっちゃいます。パノラマヘッド部だけでも手に入れば自作はできると思うのですが、パノラマヘッドも安くても丈夫なものが、なかなか売ってません。
そこで簡単に写野が切り替える方法としてお勧めなのが、赤道儀の赤緯軸を使う方法です。こんな感じです。
(こちらは奇跡的にピントが合った。)
これでもL型ブラケットが必要になりますが、これだけなら自作できるでしょう。市販品もあるようです。
ちなみに、赤道儀の赤経軸を使って写野をシフトすることは、広角ではできません。天の赤道付近でないとこんな風に傾いてしまいます。(望遠レンズ、望遠鏡の場合は写野が狭いので何とかなります。)
よって、モザイクは赤緯方向に限られますが、夏や冬の対象なら困らないでしょう。秋の天の川が赤経方向に伸びているのでちょっと困ってしまいますがね。
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コメント
こんばんは。
雲台はnodal ninjaというのが3万円以下で安い部類だと思います。
http://www.nodalninja.com/
それとご存知でしたらすみませんが、天体なら無限遠しか写さないからほとんど必要ないと思いますが、ノーダルポイントというレンズの中心点を中心軸に回転させたほうがズレが少ないです。広角レンズだとレンズの真ん中あたりとか、カメラよりもだいぶレンズ側になります。
http://www.path.unimelb.edu.au/~bernardk/tutorials/360/photo/nodal.html
投稿: hagitan | 2008年5月23日 (金) 01時04分
hagitanさん。
情報提供ありがとうございます。
これは使えそうですね。RRS社のようにべらぼうに高いわけでもないので。あとはいかにカメラを横位置で取り付けるかになりますが、L型ブラケットがあれば問題ないです。
ノーダルポイントですか、初めて聞きます。天体では直接は影響ないですね。でも、天体ではバランスが重要ですので、重心位置は変えられる方が良いですね。
投稿: ほんまか | 2008年5月23日 (金) 10時33分
ほんまかさんこんばんは。
広角モザイク特集、興味深く拝見させていただきました。
仰るように出来るだけ暗いところで短時間に仕上げることがまずは成功の秘訣ですね。
以前ほんまかさんの作品のデータを拝見したときに、露出時間が短いので驚いた覚えがあります。
画像処理については私も同じような処理をしているのでちょっとホッとしました(笑)広角系ではなげなわツールをよく使っています。これじゃないと合わせられません。
それから高緯度のモザイク(秋の天の川ですね)、私もコレには手を焼いています。
今年は赤道儀に誠報社のガイドマウントをつけてX-Yステージのかわりにしてみようかな、なんて考えています。(ちょっと可動範囲が狭いかも)
L型ブラケットは遊馬さんに作っていただきました。
アリガタをL型にしたもので、一万ほどだったと思います。
ほんとはペンタ6X7用に採寸してお願いした物ですが、ちょうど冷却デジカメに合うので、夏場に冷却デジで試してみようと思っています。
投稿: コーチ | 2008年5月23日 (金) 22時46分
コーチさん。こんばんは。
嬉しいです。こういった話についてきてくれる人、少ないもんで。他の人は星雲星団のクローズアップばかりで、コーチさんのように、デジタルで中望遠や広角をやる人少なくて、なんか寂しい気がします。
輪投げツールはバシバシ使ってますね。時間差が10分を超えると、まず合わないです。だから、輪投げツールのお世話になるしかないです。
コーチさんも、高緯度のモザイク、困っていたのですね。私はパノラマ買ったので、この問題はクリアしましたが、ないとやっぱ難しいですよね。ガイドマウントはいいかも知れませんね。できれば目盛りがついていると楽ですけどね。
広角モザイク講座なんてえらそうなこと言いましたが、私も以前はコーチのさんのHPで勉強させてもらったくちです。
例えば、調整レイヤーで、コントラストや彩度をアップして合成する方法は確かコーチさんのブログで始めて知りました。これでモザイクの作業効率が格段にアップしましたね。ありがとうございました。
投稿: ほんまか | 2008年5月23日 (金) 23時14分