夏休みの自由研究その2
よっちゃんさんから、自由研究用にM31とアイリス星雲の元画像頂きました。アイリス星雲を先にやろうと思ったのですが、難しい。。。トーンカーブもマスクも使わないで、できるのかぁ。というか、トーンカーブやマスク使っても難しい。。。
とりあえず、先にできたM31から公開です。元画像。
で、ほんまかの新画像処理法によってできた画像が。これ、
なかなかいいと思いませんか。これが、トーンカーブもマスクも使わないでできるのですよ。
手順
1 コントラストアップ
2 彩度アップ・ダウン
3 シャープフィルター
4 M31の青カブリ補正
使ったコマンドは、
「明るさ・コントラスト」、「色の置き換え」、「レイヤー複製」、「レイヤー合成」、「アンシャープマスク」、「レベル調整」だけです。
1 コントラストアップ
普通に「明るさ・コントラスト」でコントラストアップするとこうなります。
ヒストグラムの山に注目して欲しいのですが、山の幅が広がります。つまり明るい部分はより明るく、暗い部分はより暗くなります。M31の中心部は十分明るいので、ここがさらに明るくなったら困りますね。つまり、ヒストグラムの山を左側、暗い方に伸ばしたいのです。
そこで、まず、元画像のレイヤーを複製して、合成方法を「比較暗」にします。
そして「明るさ・コントラスト」コマンドをすると
ヒストグラムの山が、明るい部分はそのままに暗い方へ伸びていることが分かります。逆に明るい方に伸ばしたい場合は、比較明で合成します。淡い散光星雲などは比較明で処理します。
しかし、この方法には、落とし穴があります。トーンジャンプを起こしやすいのです。トーンジャンプの例はこちら。
トーンジャンプを起こさないためには
1 ヒストグラムを表示させ、常に見ながら行う。
2 一度にたくさんコントラストアップしないで、細かく何度も行う。
この2点に尽きます。
一度強調作業をしたら、画像を合成します。そして再度レイヤーを複製して同じことを何度も繰り返します。
基本的にこの画像処理法は以下の方法を繰り返し行います。
[レイヤー複製]→[強調、フィルターなどの処理]→[比較明(暗)合成]
ちゃんと作品に仕上げようと思ったら数十ステップから100ステップくらい繰り返します。一見、面倒そうですが、そんなことはありません。ほとんど機械的な作業です。
トーンンカーブやマスク処理は基本的に2次元パラメータの処理です。それに比べ、[明るさ・コントラスト]や彩度アップは1次元パラメータです。微妙な調整がやりやすいのです。それに比較明(暗)合成によって、常に強調処理の荒れを修復しながら少しずつ進みますので大きく失敗することはありません。
さて、コントラストアップを繰り返していくと画像はこのようになります。
やりすぎです。背景が暗くなりすぎました。こんな場合は最初の元画像と比較明合成すれば背景だけ元の画像の明るさに戻ります。
今日はここまで。
次回は彩度アップ、ダウンです。彩度アップダウンによって、彩度のコントロールだけではなく輝度もコントロールできるのです。ここをもっと明るくしたいとか、暗くしたいとか。画像の微調整ができます。
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