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2009年1月13日 (火)

「デジタル星野写真入門21」青ハロについて

お待たせしました。長いことお休みしていた「星野写真入門」再開します。まだまだ続きますよ。

今日のお題はこれ。

Photo2321

青ハロです。

恒星の周りにできる青いわっかです。これはレンズの色収差といって、青い光と他の色の光との屈折率の違いによるものです。簡単に言ってしまえば、「青だけピンボケ」

これが良いという人もいますが、一般的には嫌われものです。ですから、何らかの方法で青ハロを除去するか、あるいは軽減する策を講じなければなりません。

1 高価なレンズを買う

 色収差は、一般にレンズの焦点距離が長いほど目立ちます。ですから、カメラメーカやレンズメーカは望遠レンズほど色収差に対して、いろいろ対策をしていて、特殊なガラス(EDレンズとか、SDレンズ)を使用して色収差を小さくしています。これらのレンズは普通のレンズより高いです。

 ただ、どんな高価なレンズを買っても多少は色収差はあります。色収差は屈折光学系の宿命みたいなものです。なお、最近のデジタル専用レンズは広角系でもEDレンズなどを使用しているようです。デジタルは色収差に対して敏感なため、広角レンズでも普通に使われるようになりました。

2 絞る

 青ハロは絞れば軽減されます。私の経験では、どんなレンズでもF5.6まで絞れば、画像処理で目立たなくなるレベルまで軽減できます。

 結論から言えば、絞るのが一番いいと思います。絞れば、周辺減光も減るし、星もシャープに写るし、どんどん絞りましょう。

3 フィルターを使う

 紫外線をカットするフィルターを使えば、多少軽減できます。ただ、それほど効果は大きくありません。一番有名なのはケンコーのL41フィルターです。これは波長410nm以下の紫外線をカットします。カラーバランスは崩れませんのでプロテクターフィルターの代わりにつけておいて良いと思います。

 このL41フィルターにさらに、光害カットフィルターのアイダスLPS-P2を重ねると、さらに青ハロが軽減されます。これはびっくりの相乗効果です。ただ、LPS-P2は干渉フィルターで光の入射角で効果が変わるため、広角レンズで使うと色ムラが出ます。200mm以上の望遠レンズでない限りあまりお勧めできません。

4 画像処理で消す

 それほど酷い青ハロでなければ画像処理で目立たなくすることができます。いろんな方法がありますが、簡単なのはフォトショップエレメンツの(フィルター)→(ノイズ)→(ノイズを低減)を使うことです。

Photo2322

5 本当は画像処理に問題がある

 最初の青ハロの写真ですが、これはまだ私が初心者のころの写真です。青ハロが盛大に出ていますね。これを見て、「なんだこのレンズは馬鹿レンズ」と言ってはレンズが可哀想です。

 実は私が悪いのです。まず、ピントが合ってません。それから、画像全体に強調処理をしてしまっています。ノイズも酷いでしょ。

 画像全体に強調処理をしてしまえば、青ハロや、ノイズまで強調されるのは当たり前の話しです。

 前回までの画像処理講座で話したとおり、ヒストグラムの右側だけ強調するような処理をすれば、このように酷くはなりません。それから星を強調したければ、星マスクを使って星だけ強調処理すればいいのです。それなのに、画像全体に対して、コントラストを上げてしまうのでこのようなことになってしまいます。

 昔の私もそうですが、私たちはすぐ、機材のせいにしてしまいがちです。青ハロが大きいのはレンズのせい、ノイズが多いのはカメラのせい。でも星野写真なんて、星雲写真と違ってそれほど強力な強調処理をするわけではないので、青ハロやノイズなんて大した問題じゃないんですよ。

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