最近、すっかり月撮影に夢中のほんまかです。
デジカメでコリメート撮影しているのですが、ここのところずっと悩んでいたのは、拡大率はどのくらいにすればいいの? 合成焦点距離はどのくらいが適正なの? モザイクは必要?
で、昔の「天ガ」を読んでいたら、その計算方法が載っていました。ただ、プリントしたときのプリント倍率までは計算に入っていなかったので、ほんまか流に計算してみました。
月の全景を撮影して、A4用紙にプリントします。プリント解像度は300dpiとします。
300dpi = 11.81dot/mm これをレンズの解像度で使われる本/mmの解像度に直すと、単純に2で割って、約6本/mmになります。1mmの中の6対の白黒線を解像します。(これ正しいか自信ない)
月はCCD上に焦点距離(f)の1/100の大きさに写ります。A4プリントすると、月の直径は200mmくらいになりますから、プリント倍率は
プリント倍率 = 200÷(f/100) = 20000/f [倍]
よって、要求されるレンズの解像度は
要求解像度 = 6 × (20000 / f) = 120000/f [本/mm]
で、実際のレンズの解像度(ナイキスト周波数)は以下の式で求まります。
レンズの解像度 = 1490/F [本/mm] (1490 = 1/(1.22×550mm) 550は光の波長)
Fは、口径比です。レンズの解像度は口径や焦点距離ではなくF値で決まるんですね。初めて知りました。Fが小さいほど解像度が高いことになります。よく、カメラレンズで絞るとシャープになるといいますが、それはレンズに収差があるからですね。収差のない、完全なレンズは明るいほど、焦点距離が短いほど解像度が高いことになります。
要求解像度と実際の解像度を等しくすると
120000/f = 1490/F
120000/f = 1490×D÷f
D(口径) = 約80mm
月の全景を撮ってA4プリントする程度なら口径8cmの望遠鏡で十分で、余裕をみて、10cmもあればいいということですね。私の望遠鏡は6.6cmでちょっと足りませんが、でも実際は収差とかあるので、これでも十分といえます。クレータの大写しとか、あるいはポスターサイズに伸ばすでもなければ大口径は必要ないってことですね。
それと一番驚いたのは、焦点距離が関係ないってことです。でも良く考えたら確かにそうですね。焦点距離が長いと、解像度は落ちますが、プリント倍率は低く抑えられます。逆に焦点距離が短いと、解像度は上がりますが、プリント倍率も高くなり要求解像度が上がります。両者でちょうどキャンセルしていることになります。
であるなら、焦点距離は長くする必要はありません。小さく撮って、大きく拡大した方が、効率が良いです。シャッター速度も速くなりますしね。「デジスコ」はまさにこの考え方ですね。CCDの小さいコンデジが有利なわけです。納得。
でもあまり焦点距離が短いと、CCDの解像度が追いつきません。私のリコーGX100は画素ピッチが2ミクロンです。ですから解像度は250[本/mm]になります。
これを要求解像度にあてはめると
120000/f = 250
f = 120000/250 = 480mm
になります。つまり焦点距離480mm以上であれば良いことになります。
私の望遠鏡の焦点距離は388mmですから、わずか1.24倍すればよいことになります。高倍率のアイピースをつかったり、モザイクする必要はないってことです。私のもっているアイピースでは14mmを使えばちょうどよさそうです。
ただ、プリント倍率が高くなると、ノイズとかも目立ちますから、フレームに余裕をもって入るくらいの拡大率にすればよいことになります。それ以上上げて、モザイクする必要はないですね。実際これは撮影していてそう思います。
直焦点ではどうか
コリメートですが、余計な光学系が入るので、できれば直焦点で撮りたいですね。この場合も「小さく撮って、大きく拡大」が効率よさそうです。そうすると、レンズはずせて、できるだけCCDの小さいもの、と言えば、フォーサーズしかありません。やっぱりG1がよさそうです。
G1の画素ピッチは0.0045mmでナイキスト周波数は約111[本/mm]
適正な焦点距離は
f = 120000÷111 = 1081mm以上
となります。
私の望遠鏡は388mmですから、2.7倍すればよいことになります。テレビューの2.5倍パワーメイトを使えばよさそうです。
G1+2.5倍パワーメイトの組み合わせで、最高の月全景が撮れることになります。もう買うしかないね。(物欲を理屈で正当化するほんまかでした。
)
話半分。
まぁ、ここの議論は理想的な光学系で、理想的なCCDの場合ですからね。そこで、レンズもCCDも解像度は話半分で考えると。
月を綺麗に撮る理想的な口径は16cm
2ミクロンコンデジでの最低焦点距離は960mm フレームはみ出すので2枚モザイク必須。
4.5ミクロンG1での最低焦点距離は2162mm こちらも2枚モザイク。
余談
ボーグのN川さん、月の撮影うめぇ~。なんであんなにうまいんでしょ。まぁ、銀塩時代より何度も天文誌に入選した大ベテランですからね。そのN川さん曰く、月は「小さく撮って大きく伸ばす」がコツだそうで、やっとその意味が分かりました。
ボーグのHPにBORG125SD+G1の月の写真が出ていますが、これが凄い、こんな写真が撮りたいです。このときの合成焦点距離は1050mmで、まさに上の計算値と近いです。
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