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2009年9月28日 (月)

天文屋のための木工入門 鏡筒ケースの製作

三脚の製作が終了したので、続いて鏡筒ケースの製作に入ります。ホームセンターで材木を買ってきました。

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もちろん必要な大きさにカットしてもらいました。箱型に組み上げますが、今回はネジや釘が使わず木工ボンドだけで組み上げます。

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まずは、仮留めの「隠し釘」を打っておきます。木工ボンド付けて乾かないうちに組み上げます。急いでやらないとボンドが乾いてしまいます。

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赤い線の上が上蓋部分です。ケースと上蓋がぴったり重なるように組み上げ、重しを載せます。

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隠し釘は、本来最後まで打ちつけ、ボンドが乾いた後、頭の部分をたたいて折るのが正しい使い方です。しかし、釘を抜きたかったので、最後まで打たないで、後でペンチで抜けるように中途半端に打ち込んでおきます。(結果的にこれは失敗でした。ボンドの接着力が弱くなりました)

それと、矢印のように下板と天板が少しはみ出していますが、これは最初から計算済みです。

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このはみ出した部分を、

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このようなトリマーで削り落とします。そうすると綺麗に仕上がります。トリマーはコロ付きストレートタイプを使用します。

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さらに、トリマーで面取りをして、紙やすりで磨いて組み上げは終了です。紙やすりは上記のようなホルダーを使うといいです。今回新たに買いましたが、もっと前からあったら良かったと思う工具です。木工の必需品になりそうです。

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続いて塗装ですが、今回は緑色にしました。こういった色にできるのは自作ならではです。

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2009年9月25日 (金)

連休の成果

シルバーウィークは日曜の夜だけ良く晴れましたね。この夜はいつもの湯沢に遠征してきました。

最初は雲の通過がありましたが、その後は一晩快晴で、しかもすんだ空気で最高の撮影条件になりました。

今回はR64フィルターを使った総撮影時間4時間を越える大作と、意気込んでいたのですが、なにせ3ヶ月ぶりの撮影で、トラブルの連続でした。で、結局しょぼい作品を3つ撮影できただけでした。

トラブルその1 R64フィルター忘れる

 かなり馬鹿です。アルミケースの中に入っているものと疑いもしませんでした。この時点でかなりやる気なし。

トラブルその2 外部モニタがつかない

 ケーブルの加工ミスです。そんなこと事前にチェックしておけだよね。かなり馬鹿。

トラブルその3 カメラの電源が切れる

 これもケーブルトラブルなのですが、以前から気づいていたのですが、直さないでそのままにしておいた罰です。

トラブルその4 きわめつけ

 総撮影時間が4時間にもなると、普通は子午線超えを心配しますよね。普通の人は。まったくお馬鹿な私はノーマークでした。結局4枚モザイクのうち3枚撮り終えたところで、モータのギアがクランプにぶつかりジエンド。

まぁ、こんなんで大作はおあずけ、しょぼい作品をご覧下さい。

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Hasselblad FE Distagon 50mmF2.8->F4.5 LEE Soft1フィルター
EOS 5D Mark2 ISO3200 2min×2コンポ×4モザイク

総露出16分のお気軽撮影。全景が寂しい。これといってインパクトのないしょぼい作品。

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Hasselblad CF Planar 100mmF3.5->F5.6 自作ソフトフィルター
EOS 5D Mark2 ISO3200 8min×8コンポ×2モザイク

大作の出来損ない。カシオペアまで入れた4枚モザイクのはずでしたが。。。

それにしてもこの領域の散光星雲は淡い! F5.6じゃ、なんも写らん。この領域は本気で対策錬らないとだめだ。明るいレンズでR64で撮ってみたい。

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Hasselblad CF Planar 100mmF3.5->F5.6 自作ソフトフィルター
EOS 5D Mark2 ISO1600 8min×4コンポ×2モザイク

4枚モザイクが未完に終わり、あまった時間で急遽撮影したのがこれ。でもこれが一番まともかな。

この夜はほんと綺麗な夜空でした。写真の方はいまいちでしたが、できたばかりの「最強の眼視観望システム」でたっぷり観望を楽しめました。これについてもそのうちお話しします。

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2009年9月24日 (木)

天文屋のための木工入門 三脚完成

完成です。

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経緯台は笠井トレーディング扱いのAYO経緯台です。このようなT型の経緯台は他にウイリアムオプティクスやケンコーから出ていますが、こAYOが一番いいというネットの噂を信じて、高いですがこれにしました。

で、9月の連休にもう初観望を済ませてきました。いいですよ~。詳しくはまた報告します。

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アイピース置き場がポイント、懐中電灯やコーヒーカップも載せられます。

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この木のぬくもりもたまりまへん。

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天文屋のための木工入門。まだまだ続きます。

今度は、鏡筒ケースを作ります。お楽しみに。

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天文屋のための木工入門 台座部

台座部の製作ですが、円形のカットが必要なため、今回はプロに頼みました。

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頼んだのは、ストーリオというところ。以前、ドブソニアンの製作で頼んだことがあります。ちなみに図面はこちら。

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半円の部品を取り付けます。裏からネジ止めしたいので、穴をあけてからネジで留めます。

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なお、台座部の材質はパイン集成材です。集成材なので、細かい板の集まりですが、そりがなく、丈夫なのが特徴です。

集成材は丈夫なのですが、木目があまり美しくないです。今回三脚部は杉材を使用しています。一枚板の無垢なので木目が美しいです。ただし、傷つきやすいので、ニスを厚く塗って保護しています。

さて、台座部ですが、紙やすりをかけた後に、塗装しました。ちょっと擦れた感じにしてみました。

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そして、開き止めも作りました。

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中心のジョイントですが、L字金具を120度に開き、それを2つ重ねて作ってあります。

次回はいよいよ組み立てです。

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2009年9月16日 (水)

天文屋のための木工入門 塗装編

それでは塗装です。一般に、木材の塗装は以下の3通りがあるようです。

1 ペンキ 耐久性はあるが木目が消えてしまう。

2 着色ニス 簡単だがムラができやすい。

3 着色剤+無色ニス 面倒だが、ムラができにくく、濃度コントロールがしやすい。

今回は3の方法を使いました。それぞれ水性と油性がありますが、三脚は屋外で使うのでもちろん油性ニスを使います。着色剤はニスで守られるので扱いやすい水性にしました。

また、水性のものは水で、油性のものは薄め液で濃度コントロールできます。

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まずはステイン(着色剤)で着色します。今回は濃くしたいので、薄めないでそのまま塗ります。

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ハケで塗りましたが、雑巾などですり込んでもいいです。

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乾くと色があせますので、もう一回塗りこみます。(2度塗り)

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一晩乾かした後にニス塗りをしますが、その前に#240番の紙やすりで磨きます。(番号が大きいほど目が細かい)

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いよいよニス塗りです。最初は、塗りやすいように薄め液で適当に薄めてから塗ります。

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一晩乾かしてから、今度はまた#240番の紙やすりで磨きます。

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2度塗り後、3時間くらい乾かして、3度塗り。かなりツヤが出てきました。

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さらにツヤを出すため、今度は#800番の紙やすりで磨きます。

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4度塗り後、一晩乾かします。

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最終仕上げで#1200番の紙やすりで簡単に磨いて終了です。

ニス塗りの注意点

●手際よくさっさと塗る。ニスをたらさない。半乾きの状態で二度塗りは絶対にしない。

●ハケは一番高いものを使う。(安物使うと大変なことになります)

次回は、台座部と三脚開き止めの製作です。

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2009年9月14日 (月)

天文屋のための木工入門 トリマー編

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電動トリマーです。以前、収納箱を作るために買って一回使っただけでしたが、今回引っ張りだしてきました。

面取りや、溝堀りに重宝します。電動ドライバーの次に人気商品らしい。

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角を丸くする(面取り)他、矢印のように段差をつけることもできます。電動トリマーを面取りとして使う分には割りと簡単です。角に当てて、なぞるだけです。

次に挟み板と中棒がよくスライドするように挟み板の内側に溝を掘ります。

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溝を掘るためには、写真の赤線のようにガイドを作ってやります。でも、後で気づきましたが、これじゃうまく行かない。溝を掘る板が矢印の方向に逃げてしまいます。

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案の定失敗。だから「入門するのは私だ」って言ったでしょ。私は素人です。

そこで、やり直し。今度は完全防御体制。

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写真のように両側から板を抑えて動かないようにします。

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水平方向にも動かないようにします。完全防備。そして、矢印のようにトリマーを動かします。

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今度は成功。

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トリマー加工完成!。

次回は塗装です。

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2009年9月 8日 (火)

天文屋のための木工入門その1

三脚づくり。まずは、中棒の製作です。3枚の細長い板を木工ボンドで接合します。

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一晩このままにしておきます。

それで、両端をカットします。

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片方は斜めに切ります。

最後に軽くやすりをかけて、今日のところはこれで終了。

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今回はのんびりペースでやります。

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2009年9月 6日 (日)

最強の眼視観望システム製作

え~、天ガに入選したようですが、小さい掲載なので、ほっといて。

これ、

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星ナビ、「ネットよ今夜もありがとう」にこのブログが掲載されました。

これ、ネット始めたからには載りたかったんだよね。nikon1957さん、ありがと~。

で、今日の話題は、

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胎内で買った、セレストロンC5鏡筒。これと以前からある銭星。この2つで、最強の眼視観望システムを作りたいと思います。

まずは、三脚をどうするかですが、作ることにしました。カインズいって、材木買ってきた。

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イメージとしてはこんな感じ。

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そこで、ミニ連載開始、題して、「天文屋のための木工入門」です。あの~、私は木工のプロではないので、入門するのは私です。けして講義記事ではありません、そこんとこ間違いないように。

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