入選作品の画像処理過程を全公開
私ね~、、、
「ほんまかさんの記事で画像処理を勉強しています。。。。更新楽しみにしています。。。」
なんて言われると、弱いのですよ、つい調子にのってなんかしたくなります。といっても画像処理ネタは既に、「デジタル星野写真入門」で言ったことが全てで、他に何もありません。う~ん、引き出しが小さい!
そこで、タイトルの通りとなったわけです。全公開というのがいいでしょ?包み隠さずすべて出します。といっても大した処理じゃないけど。
お題はこれ「天文ガイド10月号」入選作です。直近の題材であること、モザイクなしであることから、これにしました。
露出7分の8枚コンポジットです。
コンポジット直後の元画像がこれです。
淡い。。。コントラスト低いですね~。天体写真ってみんなこんなもんです。
まず、最初のステップとして、周辺減光補正と、カブリ補正をします。そこで調整レイヤーで、画像の明るさとコントラストを上げて、周辺減光とカブリの度合いを調べてみます。
F1.4のレンズをF4.5まで絞っているので、周辺減光は僅かです。画面右側、それから左下部分が若干緑色にカブっています。天頂付近とはいえ、湯沢の空の暗さがよく分かってもらえる写真です。
まず、周辺減光補正です。
「明るさ・コントラスト」の調整レイヤーで、円形グラデーションマスクを作り、周辺を明るくしてやります。これで、周辺減光補正は完了です。
フラットフレームによるフラット補正などしません。カメラレンズは絞りが付いているので、絞ればいいんです。
次に右側の緑色カブリを補正します。
線形グラデーションマスクで緑のレベルをちょっと下げます。続いて、右下のカブリを補正します。
これでカブリ補正は完了です。低空の対象の場合はカブリがもっと激しいですが、調整レイヤーの枚数としては3~4枚もあれば十分補正できます。
ここで、一時的に上げている「明るさ・コントラスト」の調整レイヤーを解除します。
元画像と比べてみて、大して変わっていませんね。ただ、このちょっとの差が後々の強調処理で効いてくるのですよ。強烈な強調処理をする「星雲・星団」写真の場合は、もっと厳しいフラット補正が要求されます。 「星雲・星団」写真で美しく仕上げられないと悩んでいる方はこのフラット処理やカブリ補正が十分でないかも知れませんね。
今日はここまで。次回はトーンカーブによる強調処理です。
| 固定リンク
コメント