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2010年8月23日 (月)

「ワンランクアップの星野写真その4」構図について

構図について、少し書かせてください。

どうも天体写真やっている人は構図に無頓着の人が多いように見受けられます。いや、すべての人ではないですよ。フォトコンの常連、ベテランなどは構図に関しては完璧で、まったく問題ないのですが、天体写真の習熟度が低い人ほどいい加減だったりします。構図って言ったって、星雲星団写真の場合は被写体を真ん中にもってくるだけです。ちょっとはずしてしまったら、せめてトリミングぐらいしてほしいと思うのですが。。。

構図なんてやろうと思えば、特別な技術なんていらないのですから、だれでもできそうなものですが。

人間というのは不思議なもので、何かを作り上げる工程の一部に不完全な部分があると他もすべて不完全でいいやと思ってしまうらしいです。A,B,Cという工程があり、C工程がどうしても不完全で60%だとします。そうするとAもBも60%でいいやと思ってしまうのです。その結果、全体のレベルが非常に低下してしまうのです。

1008221 「できないことは仕方がないが、せめてできることはちゃんとやろうよ。」

フォトコン入選を目標に掲げるのもこの理由によるところが大きいです。「自分はフォトコン入選なんて無理だから」でスタートしてしまうと、結局すべてが、ほどほどのところで収まってしまう気がします。
私は、フォトコン入選というモチベーションなしで、天体写真のような複雑な工程を仕上げるだけの精神力は到底持ちえていません。

実際構図の良し悪しは非常に重要で、見た目の第一印象を決めてしまいます。構図で損したり、得したりすることが多くあります。

実際どのような構図がいいのか悪いのかはそれは撮影者の個性ですからここでは述べません。(天体写真なんて、被写体はすべての人にとって同じなんですから、構図にこそ個性を主張できるはずです。)
しかし、構図に関しては以下の2つのことを実践してほしいと思います。

1 事前のシミュレーションをしかっりする
 ステラナビゲーター等のソフトで事前の構図チェックをしっかりしましょう。私は、ナビソフトだけでなく、過去の自分の星野写真や他の人のサイトから勝手にダウンロードした星野写真を切り抜いて構図のイメージを事前に把握しています。
 星雲、星団のクローズアップ写真の場合は、被写体を真ん中にもってくれば良いのですが、広角星野写真になると、けっこうバリエーションが多くあり、どう切り取るか、楽しいものです。

2 試写をしましょう。
 撮影現場で、フレーミングを決めたら、実際に試写をしてみましょう。私は感度を高くし、絞りをあけ、10秒くらいの試写をするようにしています。実際に撮影時間は数時間におよぶ場合もありますので、面倒くさがらずにやりましょう。

フレーミングについて
 ところで、広角レンズの場合はファインダーを覗いても星が見えない場合があります。私の場合は明るいレンズを使っているので、ファインダーでも星が良く見えて、フレーミングに悩むことはありません。ただ、暗いレンズだどほんと何も見えない場合があります。
 このような場合はビューファインダーがお勧めです。ちょっと高いがほんと良く見えます。

1008222 フォクトレンダー

うんちくはこのくらいにして、次回はより実践的なお話をします。まずはピントから。

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