「ワンランクアップの星野写真その11」星雲マスクを作る2
今日は、白黒変換を使った星雲マスクの作り方を説明します。まずは、前回までの画像。
マスクを作るためにレイヤーを複製します。(レイヤー)→(レイヤーを複製)
これを白黒変換します。(イメージ)→(色調補正)→(白黒)
赤とマゼンタ以外のスライダーを左に寄せます。赤とマゼンタはハイライトが飛ばない程度に右に寄せます。
次に星を消します。(フィルター)→(その他)→(明るさの最小値)で半径「1」にします。これで微光星が消えます。
しかし、拡大して見ると、星雲にブツブツ穴が開いてしまいました。このままのマスクで星雲を強調すると星の周りに黒い落ち込みができてしまいます。そこでこのブツブツを埋めます。
そこでこのレイヤーをさらに複製します。(レイヤー)→(レイヤーを複製)
レイヤーを複製したら、レイヤーパレットで「比較(明)」にします。
そして、(フィルター)→(ノイズ)→(ダスト&スクラッチ)で半径を数ピクセル~十数ピクセルにします。(この例では10)
これで穴が埋まりました。レイヤーを結合します。(レイヤー)→(下のレイヤーと結合)で下のレイヤーと結合します。
これで星雲選択マスク完成です。(選択)→(すべて選択)、(編集)→(コピー)でマスク画像をコピーしておきます。
さて、ではこのマスクを使って、実際に星雲を強調して見ましょう。
マスクを作るためのレイヤーはもう不要ですから、非表示にして、トーンカーブの調整レイヤーを作ります。(レイヤー)→(新規調整レイヤー)→(トーンカーブ)
トーンカーブのダイアログが現われますが、いったん(OK)をクリックして閉じます。そしてレイヤーパレットの白いマスク画面を[ALT]キーを押しながらクリックします。そうすると、上のように白い画面が出ます。
次に(編集)→(ペースト)で先ほどコピーした星雲選択マスクを貼り付けます。
トーンカーブの調整レイヤーをダブルクリックして、トーンカーブで、星雲の輝度を持ち上げます。ハイライトが飛ばないように、矢印のようにハイライト部を抑えることが重要です。
このようなきめ細かな輝度コントロールができるのがトーンカーブの優れているところです。
同様に、もう一つ、トーンカーブの調整レイヤーを作り、今度は、色をコントロールしましょう。彩度が低いので、赤を持ち上げ、緑と青を下げます。
このへんはお好みで、ということで。
全体的に明るいので、もう一つトーンカーブの調整レイヤーを作りますが、今度は星雲マスクは貼り付けません。
図の矢印のように下げて、明るさを抑えます。
完成です。だいぶ星雲がはっきりしましたね。もうこれで大方、完成です。これで終わりにしてもいいくらいですが、それだと面白くないので、もうちょっといじってみることにします。
次回は星のコントロールです。
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コメント
はじめてコメントさせていただきます。「星雲マスク」の作成方法を探していたら、こちらのブログにたどりつきました。こちらの方法をベースに少しアレンジして処理を試してみました。効果があったようでまずはお礼を申し上げます。また、自分のブログにもこちらのページを紹介させていただきました。事後報告で申し訳ありませんが、もし不都合がありましたらお知らせください。
これを機会に今後とも、天体写真についての情報交換ができたら幸いです。
よろしくお願いいたします。
投稿: こもロハス | 2013年12月15日 (日) 10時36分
こもロハスさん、始めまして。
また、当ブログをご紹介くださりありがとうございます。
不都合など全然ありません。
このブログの画像処理講座ですが、ちょっと書いたのが古いので、今では時代遅れの感があり恥ずかしいのですが、ちょっとでも役立てば嬉しいです。
今後とも、よろしくお願いします。
投稿: ほんまか | 2013年12月15日 (日) 13時11分