「めざせ10万円で入選」極軸望遠鏡の中心軸出し
今日は地味だが、とっても重要な作業をしていました。赤経軸の回転中心と、極軸望遠鏡のレチクルの中心を一致させる作業です。これができていないとオートガイドも何もないです。
この極望のレチクルは3本のイモネジで固定されていて、そのネジを動かすことによってレチクル中心をシフトできます。最初、この作業をどうやっていいのか分かりませんでしたが、英文の説明書を読んだり、あれこれやっているうちに次のようにすればいいことが分かりました。
まず、望遠鏡を左右どちらか水平に傾けた状態で、極望の視野中心に鉄塔の先など目印になるものを導入します。
次に、望遠鏡を180度回転させ、反対側に傾けます。そうすると、目印が180度の円弧を描きながらずれていきます。この円弧の中心が回転軸です。
したがって、目印が移動した半分の位置にレチクル中心をもってくるように3本のイモネジで調整します。
この作業を数回繰り返して、追い込んでいきます。
ところで、この極望は、北斗七星とカシオペアが描かれて、それらの位置から北極星の位置をわりだすようになっています。時角の計算をしなくて良いので便利ですが、
いずれ、望遠鏡が真下にくる季節がやってきます。
どうすればいいの?
思いつく方法としては
1 極軸合わせの時は望遠鏡を載せない
でも、望遠鏡を載せる衝撃で、極軸がまたずれそうで心配。
2 レチクルを一旦外して、向きを変える
この極望は接眼部を外せばレチクルを取り出せます。向きを変えてまた元にもどし、中心軸出しを再度やり直します。
もっとも手堅い方法と思いますが、この作業を毎年2回やるわけです。めんどくせー。
それにやり忘れた場合は現地ではできない作業です。
3 北斗七星やカシオペアの絵を無視して、時角計算から北極星の位置を求める
案外これがいいかも、でも目盛りがうってないから精度的にはどうなんだろう?
4 赤経軸に挿入してある極望のネジを緩めてくるくる回す
中心軸がずれるから問題外。
まぁ、現実的な対処方法としては2を基本に、やり忘れたら、1または3の方法でやるしかないのでしょうか。私はタカハシの極望に慣れているので、ちょっと違和感を感じます。
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コメント
TG-SPを使っているんですけど、極望が後付けですぐずれるので現地で調整することも多いです。極望の視野中心に北極星を入れてあとは全く同じ作業をしています。真っ暗な中でですが手探りでなんとかなってます。レンズが135mmまでなので誤差が出ても許容範囲なのかもしれません。
あと、極軸合わせは3でやってます。TG-SPの極望は目盛りなしなんですがやはり何とかなっています。
投稿: higurasias | 2010年12月 1日 (水) 23時51分
higurasiasさん、ご訪問ありがとうございます。
現地で中心軸出しの作業をやるとは大変ですね。
135mmで正確な極軸合わせが必要かどうかですが、
私は以前、135mmF2Lで、時角計算を180度間違えたことがあります。そのときは1枚画像では問題ありませんでしたが、コンポジット毎にズレが2ピクセルほどあり、たくさんコンポジットすると周辺星像が劣化することがありました。
135mmでも総撮影時間が長い場合は、正確に極軸あわせた方が良いでしょうね。
短時間の撮影なら問題ないのでしょうが。
投稿: ほんまか | 2010年12月 2日 (木) 10時24分