「誰でもわかるマイコン入門」ヒーターコントローラを作る
モーターを回転させるためにPWMというパルス出力を利用しました。PWMというのは、本来はパルス幅を調整して電力制御をするものです。
そこで、今日はPWMの応用としてヒーターコントローラを作ってみましょう。またアナログ入力についても学習します。
まずは、回路図の代わりの写真から。
まず、ヒーターコントローラの概略です。ボリュームで3.3Vの電圧を分圧して0Vから3.3Vの電圧を作っています。その電圧を(青い線)マイコンのアナログ入力で読み込みます。したがって、マイコンはボリュームの状態に応じて、0から3.3Vを0から1.0に変換して読み込みます。
次に、パルスを出力しますが、パルス幅は、アナログ入力で読み込んだ値(0から1.0)にします。
FETというのは、電子スイッチだと思えばいいです。写真で一番右側のピンがスイッチ入力です。ここが1になると、右から2番目と3番目のピンがONになります。0になるとOFFになります。
このように高速にON/OFFを繰り返すことにより、電力を制御します。
部品の説明
●ボリューム
50Kオームの可変抵抗です。両端のピンが抵抗の両端につながれていて、真ん中の端子がその抵抗をスライドします。したがって、左の端子と真ん中の端子が0Ωから50KΩまで変化します。逆に真ん中の端子と右側の端子が50KΩから0Ωまで変化します。
Bカーブというのは、抵抗値が回転に対して直線的に変化するタイプです。いっぽう、対数的に変化するのはAカーブといいます。音量とか人間の五感に対応するのはAカーブですが、今回の用途ではBカーブがあっています。
●FET
先に説明したように電子スイッチと思えばいいです。写真のFETはたまたま手持ちであったもので大きいですが、もっと小さくても大丈夫です。Nチャンネルというタイプを購入します。
●LED(ヒーター)
写真ではLEDがついていますが、ここにヒーターを付ければヒーターコントローラになります。ヒーター以外にも、冷却ペルチェ素子や、DCモーターなどを付ければ電力制御ができます。
●電源
ヒーター用の12V電源をつなげます。マイコンの電源はUSBからとりますが、実際に応用する場合はヒーター用の12V電源からマイコン用の5V電源をとった方が良いです。その方法は次の次の回に説明します。
さて、次回はプログラムの説明をします。
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