« 「理想のポタ赤を作る」電子極軸望遠鏡モックアップ | トップページ | テスト遠征 »

2015年3月21日 (土)

「理想のポタ赤を作る」ガイドカメラの選定

オートガイダーの開発が着々と進んでいますが、実はまだガイドカメラが定まっていません。

スタンドアローンのオートガイダーを作るにあたって、マイコンにUSBカメラの画像を取り込めることは絶対条件です。そうすると、デバイスドライバの情報が公開されていることが必要ですが、そのようなドライバはWindows標準のドライバしかありません。

Windowsドライバ対応のUSBカメラというのはWebカメラが有名ですが、天体にも使える高感度タイプというものはほとんどなく、やっと見つけたのが以前紹介したあの小さなカメラです。

ただ、このカメラの欠点として値段が高いことです。100mmレンズとのセットでおそらく7万円くらいになります。今はやりのQHY5Lが100mmレンズとのセットで6万円で売られているのに比べれば、それほど高いわけではありませんが、やはり高いですね。

赤道儀本体の価格が20万円を超えてしまったせめてもの償いで、ガイドカメラくらいは安くしたいと思っていますし、CMOSセンサーや周辺チップの値段を知っている身としては、安くできることは明らかなんです。レンズとセットで3万円くらいにならないか検討しています。

ないなら、作るしかないですね。そこでUSBカメラを作ろうとしています。まずは入手しやすいセンサーとしてAptinaのMT9V034を選んでみました、。このセンサーはQHY5Lで使われているMT9M034の弟分みたいなセンサーで期待が持てます。

で、実はもう作って、喜び勇んで先週、行田の公園にテスト撮影に行ってきたのです。しかし、ノイズがひどい。特に輝点ノイズがひどく、星と区別できないほど。これではガイドカメラになりません。

このセンサーはあっさり撃沈でした。仕方がないので、あの小さなカメラでテスト撮影をしたのですが、けっこう性能いいです。

Test5
星のすくない北の方向ですが、露出1/2秒でけっこう写っていますし、もっとゲイン上げられそうです。

このカメラに使われているセンサーはソニーのCMOSセンサーでIMX222というものです。夜間の監視カメラなどに多く使われています。最近はソニーのCMOSは元気いいですね。毎年、倍々で感度が上がってます。裏面照射型も増えてきました。

で、このCMOSを使って、USBカメラを作ろうとしているのですが、ソニーがなかなかチップを売ってくれません。根掘り葉掘りいろいろ聞かれます。このチップを選定した理由や、2年後の購入数まで聞かれます。(そんなこと分かるか?) まぁ、ソニーの一次代理店を通す正規のルート以外にも購入ルートはあるので、買えるとは思うのですが、時間はかかりそうです。なんとか、USBカメラを作って、安く提供できればと思います。がんばります。

|

« 「理想のポタ赤を作る」電子極軸望遠鏡モックアップ | トップページ | テスト遠征 »

コメント

オートガイダーも極軸望遠鏡も完成を楽しみにしています。色々と大変なこともあると思いますが、頑張ってください。

投稿: たくちゃん | 2015年3月21日 (土) 14時57分

たくちゃんさん、いつもありがとうございます。
はい、がんばります。

投稿: ほんまか | 2015年3月21日 (土) 23時40分

ご無沙汰の案内人です。
天文用のCCDカメラ関係のドライバーの資料(ソース・レベルの)は、ここにあります。
http://open-phd-guiding.googlecode.com/svn/trunk/
もっとも、Linux用ですけど・・・(^^;)
Cのプログラムを組めるのであれば、参考にはなると思います。

投稿: 案内人 | 2015年3月24日 (火) 05時46分

案内人さん、お久しぶりです。

こんなページがあったんですね。知らなかった。
見ているといろいろ参考になります。
デバイスドライバの中身のソースはないようですね。
こればかりは仕方がないですね。

今後ともよろしくお願いします。

投稿: ほんまか | 2015年3月24日 (火) 11時43分

エーっ

cam xxx .cpp とか cam xxx.h に、ありませんか?
もっとも、基本はフリーのLinux版 PHD用ですから、CMOS自体のソース・コードはありませんし・・・・。xxx.Libを使ってでのコンパイルだから、ある部分ブラックボックスと言えなくもないですけど・・・・。
Linux用のPHDなら ここに載っているソース群で簡単に作れます。私が前に64ビット&32ビットのプロト版を作った時は、簡単に出来たんですけど・・・・・。

  案内人

投稿: 案内人 | 2015年3月24日 (火) 22時50分

案内人さん、お返事遅れてすみません。
これらのファイルは、ライブラリあるいはDLL内の関数を呼び出しているだけで、その中身を知りたいんですが、USBデバイスレベルまで掘り下げないとたぶん、わからないと思います。
私も、今から思えば、LinuxかAndroidにしておけば良かったと後悔しています。さすがにOS無しの生のマイコンで扱うのは難しいです。

投稿: ほんまか | 2015年3月26日 (木) 15時58分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 「理想のポタ赤を作る」電子極軸望遠鏡モックアップ | トップページ | テスト遠征 »