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2015年9月27日 (日)

電子極軸望遠鏡あれこれ

次は、電子極軸望遠鏡について、取り留めのないことですが、書きたいと思います。暇なんで。

電子極軸望遠鏡はQHYも計画していて、じわじわ普及していくものと思われます。実際、販売してみると意外なところに要求があるものです。

ただ、電子極軸望遠鏡は、あれば便利だし、使えばもう普通の極望には戻れないところもあるのですが、なければないですんでしまうもの。今まで不便に感じてなければ、なくても別に困らないものです。

だから、電子極軸望遠鏡の単独の販売では、あまり普及しないのではないかと思ってます。むしろ、電子極軸望遠鏡は赤道儀に内蔵されて、はじめて効果が最大になると思います。

そして、電子極軸望遠鏡は、ユーザよりむしろ赤道儀メーカーにとって恩恵が多いように思えます。

赤道儀とくにポタ赤を設計する上で、赤経回転軸中に光学極軸望遠鏡を埋め込むというのは、設計上制約がとても大きいです。

たとえば、SS-one。これはウォーム歯数が120枚なのですが、小型にするため、もっと歯数を少なくしたいと考えたことがあります。しかし、120枚が最小の歯数なのです。極軸望遠鏡があって、その外側にシャフトがあり、その外側にベアリングがあり、その外側にウォームホイルがきます。そうすると、どうしても最低限120枚の歯数が必要になります。

また、光学式は、全長が長くなります。ポラリエはポタ赤では珍しく赤経軸上に極望を入れますが、全長が長いため、極軸を合わせるときは、赤経回転テーブルを外すという、中途半端な仕様になっています。

電子極軸望遠鏡を使えば、こういった設計上の制約から解放されます。赤経軸上にある必要もありません。

もちろん、メーカーにとってはコスト増になることや、その後のメンテナンスや耐久性なども考えなければなりませんが。けして不可能ではないと思います。コストに関しては、そんなにかからないと思います。光学式極軸望遠鏡だって、1万数千円くらいするわけだし。その範囲で作ることは可能と思います。

電子極軸望遠鏡に限らず、いろんな電子機器の開発と内蔵化、これはどんどん推し進めていってほしいですね。

そうしないと、どんどんケーブル地獄に陥ってしまいます。

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コメント

この記事と関係は薄いですけど、やっぱり後押しされると、自分が使い易いポタ赤を作りたくなります。ただ、プログラミングとかが出来ないので、勉強する必要があって、二の足を踏んでいる次第です。このブログの過去の記事を見返して勉強しているのですが。赤道儀の2軸コントローラーさえも出来ませんからね。電子極望なんてできる訳ないので、ほんまかさんは私からすると、とてもすごい人なんです。

投稿: ブンブン | 2015年9月27日 (日) 20時28分

ブンブンさん、
私は、半分仕事みたいなものですから。

とりえあず、作れるところまで作ってみては?
お手伝いしますよ。

投稿: ほんまか | 2015年9月28日 (月) 00時22分

そう言ってくれるとは、ありがたいです。いろいろ見て勉強します。でも、天文屋のためのマイコン入門で、解説し忘れていた(?)LX200コマンドが知りたいです。

投稿: ブンブン | 2015年9月28日 (月) 06時18分

ブンブンさん、
そうですか、それではLX200コマンドの記事を書きます。

投稿: ほんまか | 2015年9月28日 (月) 10時14分

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