ほんまかオリジナルガイドカメラ
ほんまかオリジナルガイドカメラの試作機が完成しました。
ASIより一回り小さくなっています。大きな赤道儀に載せるなら大した差ではありませんが、SS-one miniに載せるならこの違いは大きいです。
かっこいい。
SS-one miniにも合う大きさです。しかし、ここまで完成されたポタ赤が今まであっただろうか。スタンドアローンオートガイダー、自動導入、無線コントロールに電子極軸望遠鏡。ぜんぶアリアリでしかもスマートにまとまっている。寄せ集めではなく、統一設計によるからこそできたもの。うーん、あまり自画自賛するとBのブログみたいになるからやめておこう。
このカメラですが、小さいのは良いのですが、ノイズは多いです。ですから、大きさを気にしないならASI120MMがお薦めです。SS-one miniユーザには良いと思います。いちおうノイズを減らす方策があって、以下のいずれかの方法でノイズを減らし、ガイドしてください。
1 ダークを撮る。
ダークを撮るといっても、レンズの前を手でふさぎ、ボタンをクリックするだけです。これだけで見違えるほど奇麗になります。
2 ビニングする。
2×2にビニングすればノイズは減らせます。ただビニングすると解像度が減ってしまいます。SS-oneオートガイダーは通常640×480でやってるのですが、320×240になってしまいます。ですから長い焦点距離(概ね200mm以上)のガイドは避けるか、ガイド鏡の焦点距離を伸ばします(150mm以上)
ところで、オートガイダーまで含めてフルセットで全部買うとなると、18万くらいになるのかな。まだ価格が確定していないとこもありますが。18万というとちょっと高いように感じるかも知れませんが、他で同様の仕様で組むともっと高いですよ。たぶん世界最安値。それにSS-one miniの良いとこは、最初から全部そろえる必要がないことです。最初は一軸ポタ赤として、気軽に始める。5万円から始められますので。
SS-one miniですが、今週中に本体が入荷されますので、チェックして問題なければ、来週あたり予約を開始したいと思います。オートガイダーはもうちょっと先です。
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コメント
とにかく、すごいですね。
質問させて頂きたいのですが。
(1)SS-one miniの2軸セットで、自由雲台を介してカメラをセット、ガイドカメラはカメラにL型ブラケットで取り付け、構図あわせでは自由雲台を任意に動かす、という状況で、オートガイドやデザリングは正しく機能するでしょうか?
(2)SS-one miniの1軸セットでデザリングは正しく機能するでしょうか?(ずらし方向が1次元になることは承知しております。)
(3)オリジナルガイドカメラにガイド鏡として50mmレンズを組み合わせた場合、撮像レンズの推奨できる焦点距離はどの程度でしょうか?
お手数おかけしますが、よろしくお願いします。
投稿: betuzan | 2016年1月31日 (日) 17時05分
betuzanさん、お久しぶり。
質問にお答えします。
1 機能しません。
オートガイドは、ガイドセンサーの縦横が赤経、赤緯軸に平行または直角である必要があります。自由雲台を使うと、この前提が崩れます。
ガイドカメラをカメラではなく、赤緯軸に直に付ける手もありますが、今度は、ガイド星と被写体の方向が一致しません。あまり離れてるとずれが生じます。
ということで、自由雲台の使用ははぼ不可能です。
2 機能しません。エラーを起こします。
キャリブレーションも失敗します。
これは一軸ガイドモードを付けないとダメですね。完全に忘れてた。付ける予定だったんですが、忙しくて忘れてた。急ぎやりますが、やっぱ忙しい。
3 ノイズを減らすためのビニングをしないのであれば、焦点距離の5倍以内を推奨してます。ビニングする場合は、その半分で2.5倍。
ですから、250mmまでとなります。
ビニングですが、しなくても済むように、今現在、頑張っているとこです。
投稿: ほんまか | 2016年1月31日 (日) 18時14分
ご返答いただきましてありがとうございます。
(1)について、もう少しお聞きしたいのですが。
私は今現在、他社のガイダーを自由雲台にセットして撮影しています。ただし、ガイドセンサーの縦横が赤経、赤緯軸に平行または直角になるようにガイドカメラを回転できるように対策を施した上でのことです。とは言っても、構図変更するたびに目分量でガイドカメラを回転調整する状態ですから結構誤差があると思います。
お聞きしたいのは、どの程度の誤差が許されるのかということです。目安程度でいいのでお教えください。
あと、(2)について。経験上、たとえ1軸でもディザリングの画質改善効果は大きいです。広角レンズにオートガイドを導入する理由付けにはディザリングの占める割合が大きいと思います。お忙しいところだと思いますが、一軸ガイドモード対応に期待します。
投稿: betuzan | 2016年2月 1日 (月) 13時45分
betuzanさん、
センサーが傾いていると、
RAの修正でDECが動いてしまい。DECの修正でRAが動いてしまいます。その動いてしまう量ですが、
角度d°ずれると、sin(d)だけ、相手軸を動かしてしまいます。
まぁ、目で見て明らかに傾いていると分かる状況は良くないと思いますが、それ以内なら、いいんでなはないでしょうか。
1軸ガイドモードは必ず付けます。
ところで最近、ディザリングのためにオートガイドするという考え方が浸透していますが、私、これは違うと思います。
ノータッチガイドなら、自然と、撮影コマごとに勝手にずれていきますので。ディザーというのはガイド精度が上がったからこそ必要なものでガイド撮影の副作用を軽減するためのものがディザーだと思います。
広角だとずれが小さいので、という事も言えるかも知れませんが、
それなら、わざわざ広角で必要のないオートガイドを持ち出すこともなく、モータードライバーとシャッターコントローラが連携すればできるはずで、オートガイダーはまったく関係ありません。
そうゆう要求があれば作りますよ。
ディザーやるための、本来必要のないオートガイドやるのは、ちょっと方向の違う解決方法と思います。
投稿: ほんまか | 2016年2月 1日 (月) 14時36分
モータードライバとの連携は必要ないですね。
シャッターコントローラをちょっと良くするだけでOKです。つまり、インターバルの合間に、ガイド信号を数秒出せば良いだけです。
バックラッシュがたまらないように西側への移動信号を数秒出せば良いだけです。
マイコン初心者でも簡単にできる工作ですね。
投稿: ほんまか | 2016年2月 1日 (月) 14時52分
ほんまかさん、こんばんは。
P-2 SS-one化をお願いした星くりです。
betuzanさんのご質問に割り込むようで申し訳ありません。ディザリングに関する考え方について、ほんまかさんがおっしゃるとおりかも知れないと思いました。
1軸ガイド機能には私も期待があります。電子極望で極軸据付け精度が上がれば二軸ガイドの必要な場面は限定される気もするので楽しみです。
投稿: 星くり | 2016年2月 1日 (月) 22時38分
こんばんは。
広角のデザリングとガイドに関するお考えは、全くその通りですが、現在のところそういう発想の製品は実在しないと思います。
オートガイドなしのデザリング専用モードですね。存在意義は大きいんじゃないでしょうか。
投稿: betuzan | 2016年2月 1日 (月) 23時40分
星くりさん、
P-2はネジ待ちです。ネジが着次第、設計に入ります。
1軸ガイドですが、私は1軸までやるなら2軸やってもおんなじじゃん。とおもうんですけど。
いずれにせよ、1軸モード対応作業はもう済んでます。
投稿: ほんまか | 2016年2月 2日 (火) 00時29分
betuzanさん、
それなら私、ディザー対応インターバルシャッターを一個作って、betuzanに送りますよ。
betuzanさんのために作るんじゃないですよ。
「ディザーのためにオートガイドやる」なんて非効率な考えが広まらないように、はやく別な解決方法を提示するために作るんです。
投稿: ほんまか | 2016年2月 2日 (火) 00時34分
こんにちは。
そのディザー対応インターバルシャッターというやつは、シャッター信号線とST-4ポートを持ったコントローラという解釈で相違ないでしょうか。(シャッター信号線はカメラにつないで、ST-4ポートは赤道儀につなぐ。)
そういうものがあれば、一軸小型赤道儀と16-35あたりで星景を撮る時に役に立ちそうです。
枚数撮らないとディザリングの効果は出ませんが、今現在、広角星景で10枚以上スタックする人は少数だと思いますが、新星景が広まるにしたがって需要は増えるかもしれません。
昨年だったか、ナノトラッカーにもオートガイドポートがつきましたし、SWATやHiglasi、PH-1などの1軸赤道儀にマッチしそうですね。
もしも作っていただけるのならお願いしたいと思いますが、費用の問題などありますから、メールいただけたら有り難いです。
よろしくお願いします。
投稿: betuzan | 2016年2月 2日 (火) 14時13分