ディザリング・インターバルシャッター
最近の私は、こんなもんを作っています。
タイトルにあるように、ディザリングに対応したインターバルシャッターです。
●ことのおこり。
とある星景写真家とのやりとりで、こんなことを知りました。
「広角の撮影で、ディザリングをしたいがためにオートガイドしている」
???私はこの話を聞いて、うん、なんかおかしいと思いました。
そもそもディザリングというのは、オートガイドによってコンポジット枚のずれがほとんどなくなり固定的ノイズが強調されるのを防ぐためのものです。オートガイドしなければ、だいたい勝手にずれていきまので、ディザリングとかは必要ありません。
つまり、ディザリングというのは、オートガイドの副作用を軽減するためのオートガイダーの機能の一部であり、それ単独として存在するものではありません。
この方にとってオートガイドが必要ないのは明らかです。だって、ディザリングが必要なほど固定的ノイズが一致してしまうのだから、追尾は完璧なのです。だから、オートガイドは必要ないわけです。にもかかわらず、ディザリングのために、わざわざオートガイドしているのです。どう考えても不効率。
それなら、インターバルタイマーシャッターの合間にオートガイド信号を出してディザリングすれば済む話ではないですか。それで、このようなインターバルシャッターがあったらどうですと提案してみたら、「それは良い」ということで、いろいろ要求を聞いて、作ることになりました。
SS-one 2軸コントローラのモーター制御部分をとったような構造になっています。以下の項目を設定することができます。
撮影枚数、露出時間、インターバル時間(秒単位)
ディザリングON/OFF
ディザリングパターン
ディザリングステップ時間
ディザリング後のウエイト時間
ディザリングパターンとしては1軸一方向、1軸往復、2軸螺旋などです。
開始スイッチと停止スイッチがあります。止まった状態で停止スイッチを押すと、直接シャッターをコントロールできます。
また設定を8パターンまでプリセットできます。よく使う設定をプリセットしておくと作業が早いです。
もうじきできますので、しばらくお待ちを。
ところで、私個人としては、ディザリングの必要性などまったく感じません。私はダーク減算すらやめてしまったほどですから。確かにピクセル等倍で見ると、効果はあるのですが、A4プリントで見比べてみてもそれほど違いがあるようには思えません。もっとも、星景写真とかポスターサイズに大伸ばしするとかなら話は別でしょうが。
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コメント
最近すごくお忙しそうでしたが、その中でやっていただいて感謝です。無理のない範囲でお願いします。
機能的には、かなり充実しているようで期待してます。
ありがとうございます。
投稿: betuzan | 2016年4月26日 (火) 17時07分
betuzanさん、
はい、楽しみながらのんびりやってます。
もうしばらくお待ちください。
投稿: ほんまか | 2016年4月30日 (土) 18時21分