もうひとつの可能性
寝ていられない。
高感度写真の淡い部分の写りについて、コンポジット誤差で説明しましたが、どうもそれだけじゃない気がします。
ISO6400では淡い分子雲はまったく写っていないし、ISO3200でも存在は分かりますが、色の違いはまったく分かりません。
一般にISO感度を高くすると、ダイナミックレンジが狭くなりますが、それを補てんするため、カメラがよりハイライト側に諧調を割り振っているんではないでしょうか。
センサーに入った光は、電気信号に変わり、蓄積されますが、このときの変換係数がより高感度だとハイライト側で細かくなるように調整しているのではないでしょうか。
これがほんとなら、カブリがあり背景が明るい方が有利ですが、飽和が早くなります。
冷却CCDはこういった小細工をしないので、天文向きということでしょうか。
この仮説が正しいなら、低感度と高感度をコンポすることでダイナミックレンジを広げることができます。どうなんでしょう。
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コメント
興味深いです。
フォトダイオードが検出できる光子のの量はISO感度に関係ないですよね。
いくらアンプのゲインをあげても限りなく0に近いものは0付近のままです。
ある程度の露出時間は必要ってことでしょう。
時間あたりの光子の量を増やすにはAPS-Cよりフルサイズ、そして受光面積の大きい(画素数のすくない)センサが有利なのは間違いないですね。
ダイナミックレンジ拡大の話はアンプの直線性を変えるってことなのでそこまでやってないんじゃないでしょうか。
少なくともRAWではそのままのデータで出力してほしいです。
JPEGは補正しているでしょう。
投稿: Bergamot | 2016年5月16日 (月) 21時34分
ほんまかさん。こんばんわ。
「寝ていられない」の言葉に感嘆しました。
先の検証で単純な私の頭に入ったのは、高感度でコントラスト、低感度で淡い部分。というものでした。前回の記事で検証に用いた全ての撮影データを合成した一枚の画像の「ここまで立体的な各色が出るのか」という結果を見れば、なるほど納得ですが、ハードの方はからきしなのでなんとも・・です。
カメラの画像エンジンと関係しているのか? メーカーに聞いてみたいところですね。
投稿: 天文部部長 | 2016年5月17日 (火) 00時15分
大変に興味深いです。
総露出時間をさらに延長したらどうなるか、興味があります。
私はISO1600とISO3200をよく使うのですが、総露出時間が同じの場合、コンポ枚数が数枚なら明らかにISO1600が上、コンポ枚数を増やすに従ってISO3200がISO1600に肉薄してくるという感触があります。
私的にはISO3200で40枚程度コンポしたら、実用上はISO1600の20枚コンポと同等になると考えて撮影を実施しています。
これは、定量的な評価はしてないもので、あくまで個人的な目安としてこう考えていると言うだけのことです。
色々な要因が複雑に絡み合って結果が出ているものと思いますから、実験結果に勝るものはありません。
貴重な情報提供に感謝しております。
投稿: betuzan | 2016年5月17日 (火) 08時46分
追伸
先に色々書きましたが、総露出時間が1時間程度というのは、実撮影の状況をよく反映している検証だと思います。
ほとんどの場合は低感度優先で撮影したらよいということになりますね。
投稿: betuzan | 2016年5月17日 (火) 08時52分
Bergamotさん、
こうゆう議論ができる人が昔より少なくてさびしいですよ。
さて、
>フォトダイオードが検出できる光子のの量はISO感度に関係ないですよね。
その通りですよね。高感度は、光を増やしているのではなく電気を増やしてるだけですから。
>いくらアンプのゲインをあげても限りなく0に近いものは0付近のままです。
>ある程度の露出時間は必要ってことでしょう。
結局、そうゆうことなんでしょうね。
>時間あたりの光子の量を増やすにはAPS-Cよりフルサイズ、そして受光面積の大きい(画素数のすくない)センサが有利なのは間違いないですね。
そうですね。集光レンズが大きい方が情報は多いはずです。
>ダイナミックレンジ拡大の話はアンプの直線性を変えるってことなのでそこまでやってないんじゃないでしょうか。
だといいのですが、最近のCMOSは高機能化してるので、なんでもできるみたいです。
投稿: ほんまか | 2016年5月17日 (火) 13時59分
天文部部長さん、
見れば一目瞭然ですよね。
カメラの問題なのか、コンポジットの問題なのか、まだ分からない状態です。
いずれにせよ、まだデータが足りないので、今後検証を続けます。
投稿: ほんまか | 2016年5月17日 (火) 14時41分
betuzanさん、
確かに高感度でもコンポ枚数を増やしていくと、質は良くなっていきますが、それとは違う良さがあるんですよね。低感度には。
仮に、枚数増やして追いつくとしても、そこまで増やさないと同等にならないということは、やはり低感度優位ということなんでしょうね。
インターバルシャッターですが、もうすでに完成していて、晴れの日のフィールドテスト待ちです。
投稿: ほんまか | 2016年5月17日 (火) 14時47分