バラ星雲
もうおとといの晩になりますすが、長野県は八千穂高原に撮影に行ってきました。
まずは、「たわみ」の問題ですが、対策をした結果。
完全に解消しました。
正月から嬉しいですね。やっぱ、こういった地道な改善は大切です。さて、結果ですが、ご覧下さい。
FS60CB+専用フラットナー+ASI1600MM+SS-one CMOS Cap.
SS-oneポタ赤 + SS-one AutoGuider
RGB 各3分×16枚 ゲイン15/25
これも納得の出来。とても6cmの望遠鏡で撮ったとは思えない緻密感ですね。色の違いもよく出てます。改造デジカメだと赤一辺倒になりがちですが、CMOSカメラだと色の違いが自然な感じで良くでます。色に関してはマスク処理とか一切していないです。
さて、とてもシャープな出来ですが、理由があります。これ、LRGB合成ではなくRGB合成なんです。実はL画像も撮ってきたのですが、LRGB合成すると星が肥大化するのです。こちら。
L画像を入れるとボテボテなのは、ピント合わせに失敗したからではなく、このFS60CBは、B画像がボテボテなので、結局Lもボテボテになってしまいます。
こちらはB画像
こちらはG画像
全然違いますね。デジカメでの経験からFS-60CBは青にじみが大きいと想像はしていたのですが、これほどまでとは。B画像もBでピントを合わせているのでこれでも良い方なんです。L画像の場合はB中心でピントを合わせるわけではにので、もっとボケてることになります。
反射みたいに色収差がない光学系の場合はLRGB合成でいいけど、色収差の大きい屈折の場合は、各色でピントを合わせられるRGB合成がいいみたいです。
モノクロで天体写真撮ると、いろいろ分かることがあって、勉強になります。
ここんとこ、やっとデジカメとの差異をはっきり出せるようになってきました。もっともっと研究しないといけませんね。今後の課題はFSQ85EDでたわみのないシステムを構築することです。FS60CBも良いのですが、F6.2はさすがに暗い。
| 固定リンク
コメント
興味深い内容でした。
波長による屈折率の違いがよく分かります。
FSQ85EDはどうですか?
明るい天体M42を撮影して思ったのですがASI1600の12ビットが結構影響ありますね。
EOSなどのデジカメはほとんどが14ビットですが2ビットの違いがかなり効いています。
ダイナミックレンジで4倍違うのでトラペジウムの明るい部分と周辺ガスの暗い部分の処理が難しくなっています。
今はゲインと露出時間をどう決めるか試行錯誤しているところです。
投稿: Bergamot | 2017年1月 6日 (金) 07時37分
Bergamotさん、
FSQ85EDはここまでひどくないですが、でもやっぱBは太りますね。屈折の宿命です。
ダイナミックレンジと諧調は関係ないと思いますよ。ダイナミックレンジは諧調とは無関係に決まるものだし、それに加算平均コンポすれば諧調は事実上増えるから、12ビットでも十分と思います。
投稿: ほんまか | 2017年1月 6日 (金) 16時58分
ほんまかさん
12ビットと14ビットで階調表現は違うけどダイナミックレンジとは別物ですね。
失礼しました。
まだゲイン設定と露出時間を決めかねていてM42は完全に飽和していました。
それでも暗くて淡いガスの部分がEOSよりも写りが悪い。
これはダイナミックレンジの違いですか?
飽和しないようにゲインを下げて加算平均の枚数を増やせば良くなるのでしょうか。
投稿: Bergamot | 2017年1月 6日 (金) 18時09分
M42の中心部を飽和させないなら、露出は数秒でしょうね。3秒とか。
周辺部は、数分必要とおもいますので、2段階露出が必要と思います。それを、PSで合成ですね。
それしかないと思います。
投稿: ほんまか | 2017年1月 6日 (金) 19時01分