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2017年1月13日 (金)

SS-one CMOS Cap. アップデート

SS-one CMOS Cap.ですが、アップデートしました。
今回の目玉はASI071MC-Coolの対応。またこのカメラはアンプノイズが出るので、ダーク/フラット機能も追加しました。その他変更点は以下の通り。

新機能
ASI071MC-Coolに全面対応
●ダーク/フラットファイルの作成、ダーク減算、フラット補正に対応
●ファイルリストの表示、および削除が可能に
●USBメモリのアンマウント機能を追加
●ファイルナンバーリセット機能を追加
バグ修正等
COLxxx.tifファイルのカラー配色が間違っているのを修正
●ライブビューモードでもヒストグラムの表示に対応
●ライブビューでクロップモードにすると明るさが変わる不具合を修正
●ライブビューで撮影すると明るさが変わる不具合を修正
●撮影を途中で中断した場合に撮影途中でもファイルに保存するように変更
●Shootメニューでキャンセルを追加

アップデートファイルはこちら(7GB 有効期限14日)
http://gg1.link/AU8o

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ダークファイルの作り方
1 レンズや望遠鏡に蓋をしてください。
2 CMOS Cap.を起動し、撮影枚数と露出時間、ゲインなどを設定してください。

1701131
3 Darkボタンを押します。
4 Create Dark Fileボタンを押します。

1701132
5 これで撮影が始まります。通常の撮影とまったく同じです。

なお、中間のファイルは保存されず、コンポジットされた画像1枚だけが保存されます。ですから、USBメモリの容量など気にせずできます。
出来たダークファイルはUSBメモリ内のdarkというフォルダに保存されます。

ファイル名の命名規則は以下の通り
DGxxEyyyyPzz.tif
xx=ゲイン
yyyy=露出時間(秒)
zz=温度(マイナスの場合はPがMになる)

フラットファイルの作り方
1 レンズや望遠鏡をフラット光源に向けます。ピント位置は無限遠です。
フラット光源としては、ELパネル、薄明の空、曇り空などあります。広角でなければパソコンモニタでもOKです。

2 CMOS Capを起動し、撮影枚数をセットします。露出時間は無視されます。

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3 次にLiveViewモードにします。

1701134
4 infoボタンを押して、ヒストグラムを表示させます。Gainボタンを押して、露出時間、ゲインなどを調整して、ヒストグラムの山が中間くらいになるようにします。露出時間はあまり早いとムラの原因になります。ゲインを下げて、露出を伸ばすほうが良いです。

5 パラメーターが決まったら、左下のflatボタンを押せば、撮影が始まります。
ダーク同様、中間ファイルは保存されず、コンポされた1枚だけがflatフォルダに保存されます。なお、撮影中はレンズや望遠鏡は向きを変えたり、回転させたりしてムラが出ないようにすると良いです。

ファイル名に命名規則はなく通し番号が割り当てられます。ダークもフラットもパソコンでファイル名を自由に変えられますので、分かりやすい名前に変えてください。なお、ダークもフラットも、CMOS Cap.内で消去されることはありません。パソコンで消さない限り、ずっと残ります。

ダーク減算/フラット補正の仕方
1 CMOS Capを起動し、Opボタンを押します。Opは「Operation」の略です。

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2 次のような画面が出ます。

1701136
3 ダーク減算をする場合はダークファイルを、フラット補正する場合はフラットファイルを、両方する場合は両方のファイルを選択します。

4 必要に応じて、オプションを選択し、Dark、Flat、Dark+Flatのいずれかのボタンを押します。

5 オプションの説明です。
●Overwrite Original File
YES->元のファイルに上書きします。
NO->元のファイルとは別のファイルに書き込みます。ファイル名は、

ダークのみ  -> d_オリジナルファイル名
フラットのみ  -> f_オリジナルファイル名
ダークとフラット -> df_オリジナルファイル名

NOの場合は、ディスク容量に注意してください。カラーの場合は、結果、一つの撮影ファイルにつき4ファイル生成されます。たとえば8GBのUSBメモリだと50撮影分で満杯になります。ディスクに余裕がない場合は、1枚だけ試しをやって、上書きにしてください。

●Only one file
1枚だけ、処理します。このオプションを指定しないと、ディスク内、全ファイル処理されます。

6 各ボタンを押すと処理が始まります。

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7 USBメモリ内、全ファイル処理されます。ダークの場合、露出時間が異なるファイルなどが混在した場合は対応できません。また、違うカメラの混在も対応できません。

処理時間はパソコンなどに比べると時間がかかります。ご飯食べて、お風呂入っている間に完成してる感じです。

フラット補正について
フラット補正は色ごとに分解してやってるので、ユーザ側で色合わせの必要はありません。また、ダーク減算された画像をフラット補正する場合はフラットファイルもダークしないとオフセットが合いませんが、そこはCMOS Cap.が調整していますので、ユーザ側は一切気にする必要はありません。

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ASI071MC-Coolのダーク減算の例を後で追加します。まだまだ終わりません。お待ちを。

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コメント

盛りだくさんのアップデートですね。
ちょうど今、イメージをダウンロードしている最中です。

カラーカメラの話です。
ベイヤフィルタの配列をカメラから取得していると思いますがカメラをつないでいないときの撮影済み画像の再生はどうなりますか。
COLを再生するなら問題ないですが。

ファイル名に撮影条件を入れるのは良い考えですね。
一目瞭然で分かります。

ラズパイでは処理時間が遅いのとやっぱり大きな画面で確認したいと思いWindows板のキャプチャソフトを作りました。
出力ファイルはFITSにしています。
ヘッダ情報に露出時間や撮影時刻、センサ温度まで書き込めるので便利です。
僕はSI7で処理するのでFITSにしましたがTIFFのようにサポートしているソフトは多くないですね。

投稿: Bergamot | 2017年1月14日 (土) 08時45分

Bergamotさん、

カメラをつながない場合は、不定ですね。
直近の状態を保存しておくこともできるので、そうすれば良かったですね。

出力ファイルはExif/TIFFを予定してます。これならいろいろ撮影情報を付加できます。対応ソフトの多いので。

やはり、この手のソフトは画面が大きい方が良いですよね。だからタブレット版は絶対いいと思うんですよ。

投稿: ほんまか | 2017年1月14日 (土) 16時01分

カラー画像表示はせっかくCOL保存してるならそれを使えば良いと思います。
大きな画面で確認したくてUSBメモリをsambaで共有しPCで確認してました。
そこまでやるならPCでキャプチャしても同じだなと。
Exifの仕様書見ましたが複雑で理解に時間がかかりそうです。
タブレット版開発のときは色々と情報提供できると思います。(必要であれば...)
ここ最近、開発スピードが上がってますね。
無理されぬように。

投稿: Bergamot | 2017年1月15日 (日) 01時44分

Bergamotさん、
COLを表示しないのは、カラー画像は、RAWファイルの1.5倍のデータ量で、ファイルを読み込むのに時間がかかることと、プログラム内部処理的にモノクロと同じようにしたかったためです。

お気遣いありがとうございます。なるべく早くやりたいのと、無理しないようにとバランスをとりながらやってます。

投稿: ほんまか | 2017年1月15日 (日) 15時21分

寒い日が続きなかなか試行できませんがSS-one CMOS Cap.いいですね。デジカメにもう戻れない感じです。特に"play"は良いです。連続撮影際、非常に便利です。別個に設定できるライブビューもかなりよいです。ただ便利さとの裏返しになりますが、ピント合わせが難しく感じています(時間差と解像度が;gainとExposeTimeの組み合わせが肝かと試行している状況です)。ところでアップデート後、時計がおかしくなっています。修正はどこで設定するとよいのですか?SS-one CMOS Cap.には直接関係ありませんが、室内での設定確認等に使われている人工星はどのようなシステムですか?(自力で調べてみましたがわかりません。可能なら教えて下さい。本番(夜)でのトラブルが多いので試行で日中できることは行いたい次第です)。これも別項目ですが、小型オートガイダーカメラも楽しみにしております。

投稿: juna | 2017年1月19日 (木) 22時35分

junaさん、
ありがとうございます。デジカメには戻れないとは一番嬉しい言葉です。

ライブビューの遅さはデータサイズの大きさに起因するので、露出時間を短くしても同じですね。
早くするならクロップしかないです。

時計はどこの部分をおっしゃってるか分からないですね。CMOS Cap.は時計機能ないので。

人工星ですが、私は、フォトショップで真っ黒な背景に白点を打った、図をプリントアウトして、壁に貼っています。
星座の形がほしい場合はステラナビで星図を編集し、プリントアウトしています。

投稿: ほんまか | 2017年1月20日 (金) 16時11分

人工星は自作なのですね。私も試してみたいと思います。時計の件ですが、systemの時計の件です。説明不足ですみません。右上に表示されていますが、8日ほどずれていています。このsystemの日時がCMOS Capで撮影したファイルの日時に反映されています。よろしくお願いいたします。

投稿: juna | 2017年1月21日 (土) 09時01分

junaさん、
日付ですが、SS-one CMOS Cap.は市販品の基板を利用しているため時計機能がありません。
ネットにつなげれば時刻の取得はできるのですが、電源を切ると、リセットされてしまいます。
今のところ、対応策はありません、
今後は、GPSユニットを付けて、日付を取得するようにしていきたいと思います。

投稿: ほんまか | 2017年1月23日 (月) 16時36分

時計機能がないというのはそういうことなのですね。わかりました。(撮影には支障はないので問題はないです。)

投稿: juna | 2017年1月24日 (火) 12時46分

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