画角と作品作りの関係
最近、ASI1600MM、つまりフォーサーズカメラを使うようになって、換算焦点距離が倍(FSQ85EDとの組み合わせでは900mm)になって星雲星団の撮影が楽しくなってなってきました。
簡単に言うと、フルサイズに比べて作品作りが容易になってきました。
フォトコンとか、他人にインパクトを与えるような写真の場合は、画像全体に「何か」がいっぱい広がっていた方が良いわけです。
真っ暗な背景に真ん中にポツンと星雲が写ってるよな写真はたとえ美しくても写真としてのインパクトは弱いわけです。
そういった意味では、画角が狭い方が作品作りとしては容易です。
実はこのことは、冷却CCDの8300がブームになったとき盛んに言われたことです。しかし、その後、フルサイズの冷却CCDが安くなって、ベテランの人たちはみなフルサイズに行ってしまいました。
ところがイプシロンとか500mmの焦点距離だと、フルサイズだと広すぎるわけで、写真としてはつまらない。そこでベテランの方たちは、星雲の周りの淡いものを出すようになったわけです。
こうなると、もう明るさ勝負、総露出時間、画像処理技術の勝負になるわけで、われわれ素人には太刀打ちできません。
しかし、画角が狭くなると、その必要もないわけです。
それに画角が狭い方が、撮れる対象が増えます。構図のバリエーションも増えます。大きい対象なら、同じ対象でもフレーミング方法がいくつもあり楽しめます。明るい部分だけ切り取れば、露出時間も短くてすみます。つまり飽きないのです。
500mmくらいの画角で星雲を撮ると、構図はほぼ決まってしまいます。構図的にはどれも似たりよったりで他人と差別化するのが難しいので、結局、美しさ勝負、淡いもの勝負になってしまいます。
もちろん、焦点距離が伸びるとガイド精度など難しいこともあるのですが、作品作りや天体写真を撮る楽しさを味わうには、より長い方向へ、というのも一つの選択肢だと思います。特にフォトコン初入選を狙っている人は考えてもいいのではないでしょうか。
直焦やってる人は、レデューサーとか、どちらかというと明るい方向にいきがちですが、私は今はFSQ85EDの1.5倍テレコンがほしくて狙っています。
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コメント
ほんまかさんはじめまして。星撮り初心者でいつも楽しみにブログを拝見してますが、初めてコメントします。
ヒストグラムのお話といい初心者の私にとってはとても勉強になります!試行錯誤の幅が広いのも天体写真の魅力の一つです。
機材の新調を考えているのでトラベラーも非常に楽しみにしています!ファンレターでした!笑
投稿: BM315 | 2017年10月19日 (木) 17時51分
BM315さん、はじめまして。
このブログは「初心者向け画像処理講座」があるので、
初心者さんの来訪者が多いので、なるべく初心者さんのためになる記事を書くように心がけています。
最近、コメント少ないので、BM315さんのようにコメント頂けると励みになります。
投稿: ほんまか | 2017年10月19日 (木) 19時41分