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2017年10月28日 (土)

簡易フラット補正の方法(最後に補足追加)

ここで私がいつもやってるフラットフレームによる簡易フラット補正の仕方を紹介します。

まずはこのようなEL発光パネルを買います。アマゾンとかで売ってます。

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次に撮影に入りますが、注意点がいっぱいあります。

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●ピントは無限遠で。(重要)
●絞りは撮影時と同じ。
●望遠鏡の場合はカメラの向きも撮影時と同じで。
●理想は、現地で撮影前後に撮影するのが理想です。この場合センサーのゴミ跡も補正できます。家でやる場合はゴミが移動する可能性があります。この場合、撮影画像のゴミ跡と、フラットフレームのゴミ跡の両方が出てしまいますので、撮影前にセンサークリーニングします。
●余計な光が入らないように部屋は暗くします。
●撮影はマニュアルモードで、ISOは低め(撮影時と同じ必要なし)、シャッタースピードで適正露出を調整します。シャッタースピードが早いとムラが出来やすくなります。

準備が出来たら、一枚テスト撮影します。ヒストグラムが中央が良いです。シャッタースピードで調整します。

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シャッタースピードが決まったら、バシバシたくさん撮影します。このとき、レンズの位置を変えたり、向きを回転させたり、とにかく、いろいろランダムに変えて撮影します。

撮影したら、現像します。フォトショップでの現像例です。

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ここで重要なのは、ヒストの3色の山をそろえることです。これが現像後フラットの利点です。色のレベルが揃っているので、色ムラが出ることはありません。

前回理論編で説明したように現像後にフラットすることは厳密には正しくはありません。ただ、周辺減光がそれほど大きくなければ誤差の範囲でうまくいきます。

次は、撮影したフラットフレームをすべて加算平均コンポジットして一枚にします。ステライメージの例です。メニューの[バッチ]->[コンポジット]です。

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コンポジットしたファイルを保存して、フラットフレームの完成です。

次に、フラット補正したい画像を開きます。

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[ツール]->[周辺減光/カブリ補正]で周辺減光の様子をみると、少しですが、周辺減光があります。たったこれだけでも、星雲を強調するために10倍とかに引きのばす訳ですから、影響は大きいです。

それでは、フラット補正します。メニューの[画像]->[ダーク/フラット補正]

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ここでフラット補正をチェックし、フラットファイルを指定して、OKです。これで完了です。

もう一度[ツール]->[周辺減光/カブリ補正]で確認します。

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完璧に補正されましたね。

なお、ファイルがたくさんある場合は、バッチ処理もできます。[バッチ]->[共通ダーク/フラット補正]です。

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終わり。

---10/29 11:13 補足追加 ---
フラットフレームは条件が同じなら(望遠鏡の場合はカメラの向き、カメラレンズの場合は絞り)、使い回すことができます。一度撮っておけば一生使えます。

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コメント

なるほど
そうやるんですね
大きいELパネルってなかなか無さそうです。
面発光がいいんでしょうけど、アマゾンにはLED式のものが多いですね。

投稿: たくまー | 2017年10月29日 (日) 09時57分

たくまーさん、
そうなんですよ。こうやるんです。簡単なのでやってみてください。

そうですね。アマゾンだと10cm×10cmとかですね。反射とか大口径は困りますね。LEDは高いし。
共立エレショップではA3サイズまでのパネルがあるようです。

投稿: ほんまか | 2017年10月29日 (日) 11時15分

ピントが無限遠というのは理解しているのですが、どのくらいの精度が求められるのでしょうか。
私の場合、暗くなってから出発して暗いうちに帰ってくるので、現地でのスカイフラットが撮れません。
なので、家でやろうとするのですが、無限遠に合わせる目標がなくて困ってしまいます。
ピント位置をテープで固定して持って帰ったりするのですが、温度変化による位置ずれは影響するのか、
そこまでシビアに考えなくても良いのか・・・

投稿: sirius | 2017年10月30日 (月) 03時05分

siriusさん、
そこまでシビアになることないですよ。
メモリシールを貼って、このメモリの位置とか、
カメラレンズなら無限遠マークの横端の位置とか覚えておく程度で。
そもそも簡易フラットですから。

投稿: ほんまか | 2017年10月30日 (月) 10時48分

ほんまかさん、ありがとうございます。
今まで、何度か作ってみましたが、うまくいったりいかなかったりで、何が原因なのかがわかりません。

アマゾンでELパネルを注文しました。
届いたらいろいろ試してみます。

投稿: sirius | 2017年10月30日 (月) 19時22分

AmazonでELパネルは10cmしかなさそうなので、A4サイズのLEDトレース台を使っています。

上下にLEDが埋め込んであるものであれば見た目は意外と均一ですし、実際にSI8でフラットファイルを確認しても綺麗に撮れています。

ピント位置は撮影時にマジックで目盛りに目印を付けたところにするだけで、多少誤差あっても影響はなかったです。

リアルタイムでダーク/フラットをした画像は、SI8で画像処理するときに周辺減光やアンプノイズがほぼ無いので、画像処理が格段に楽になりました。街灯のカブリ補正を少しやるくらいです。

投稿: minoji | 2017年10月30日 (月) 21時03分

siriusさん、
私も最初は定石どおりやってうまくいかず、あれこれ悩んで、結局今の方法に落ち着きました。
この方法だときっとうまくいきますよ。

投稿: ほんまか | 2017年10月31日 (火) 09時12分

minojiさん、
LEDトレース台はいいですね。
リアルタイムでダーク/フラットは、ほんといいですね。これが出来てから、デジカメがおっくうになってしまいました。。

投稿: ほんまか | 2017年10月31日 (火) 09時15分

こんばんは
フラットファイルの作成には苦労していますがLEDトレース台 良さそうですね。
特に電源がUSB供のものは現場に持ち出せるので手に入れようと思いますが
あまり安価なものはムラがありそうなので吟味しないといけませんね。

投稿: koukiatu | 2017年11月 2日 (木) 21時49分

koukiatuさん、
そうですね。ムラがないならLEDの方がよさそうですね。
調光付きもありますね。

投稿: ほんまか | 2017年11月 3日 (金) 18時26分

はじめまして。
フラット補正の方法を検索していたらこちらのサイトにたどり着き、試してみました。
ですがRAW現像後にフラット処理をしようとすると、ファイルサイズが異なると表示され処理できません。ベイヤー配列で処理すればできるのですが…
なにか解決法がありましたら教えていただきたいです_| ̄|○

投稿: ゆら | 2018年1月 3日 (水) 13時08分

ゆらさん、
はじめまして。
ファイルサイズが異なるという表示が出ることがおかしいですね。

フラット画像だけでなく、天体画像もRAW現像しました?
両方とも現像後でないとダメと思います。

投稿: ほんまか | 2018年1月 4日 (木) 09時42分

返信ありがとうございました。
ご指摘の通り、元画像も現像後に処理をしたらうまくいきました。
ありがとうございます。
しかし、処理後の画像で周辺がかなり過補正で明るくなってしまいました。
フラット補正の画面でガンマの値を0.2程度まで下げるとおおよそフラットがあったのですが、これはフラット画像の撮影に問題があるということでしょうか?
度々申し訳ありません。

投稿: ゆら | 2018年1月 4日 (木) 21時53分

ゆらさん、
過補正ということですが、考えられる原因として、
1 現像時に明るさやコントラストなどの余計なパラメーターはすべて0を指定します。天体画像、フラット画像とも。
2 ヒストグラムの山が(レベル調整なしに自然に)中央付近にないとフラット合いにくいです。
3 あくまでも簡易フラットなので、そもそも周辺減光が大きいと合いません。周辺部60%くらいの光量必要。
4 広角レンズは合いにくいです。
5 フラット光源に指向性がある。たとえば液晶。
こんなところです。

投稿: ほんまか | 2018年1月 4日 (木) 22時34分

現像時のパラメータを設定したらうまくいきました!!
フラットがなかなかうまくいかずに嫌になっていたので、とても助かりました。何回もありがとうございました。

投稿: ゆら | 2018年1月 6日 (土) 18時00分

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