天体写真

2019年1月11日 (金)

エンゼルフィッシュ星雲 SAO

ここのところ撮影していたエンゼルフィッシュ星雲がやっと完成しました。

1901111
Carl Zeiss Planar 50mmF1.4 -> F2.8  ASI183MM-Pro ゲイン15/25  -15°
Hα:5分×31枚 S2:5分×28枚 O3:5分×15枚 トータル370分
SS-one CMOS Capture リアルタイムダーク減算
SS-oneトラベラー + SS-one AutoGuider Pro + 100mmガイド鏡
撮影地 Hα:秩父美の山公園 S2:O3:本栖湖

久々に納得の出来。ほんまか会心の一枚。このエンゼルフィッシュ星雲は普通にRGBで撮ると赤一色と言う感じですが、SAOだとけっこうカラフルなんですね。まぁ、すべてのSAOに言えることですが。

さて、これをどんな機材で撮ったかと言うと、これ。

1901112
1901113

このくらいの焦点距離だと、ガイドエラーとか気にせずほっとけるのがいい。ウエイトも付けたまま運べるし。どこにもぶつかることなく、赤経軸が360°くるくる回るので、テレスコープイーストとかウエストとか気にすることなく、好きなところから撮影始められます。ほんと気楽に撮影できるシステムです。

ただ、このくらいの画角で狙えるSAO向き星雲って、そんなにないんですよね。結局300mmくらいで落ち着きそう。



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2019年1月 4日 (金)

クラゲ星雲 SAO

あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

お正月休みなので、ナローバンドSAO合成を一晩で撮りきりたいと思い、2日の夜に挑戦してみました。(結局バッテリーがなくなり午前2時に撮影を終了しましたが)

1901041

EF300mmF2.8L USM(開放) + ASI183MM-Pro ゲイン15/25  -15度
Ha、S2、O3:各 5分×13~16枚 撮影後一括ダーク減算
SS-oneトラベラー + SS-one AutoGuider Pro 100mmガイド鏡

いまひとつですね。もうちょっと輝度が出ると思ったのですが。。。O3なんかほとんど何も写ってないし。クラゲの足も輝度不足。 なんか難しいです。

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さて、今年も仕事始め。昨年暮れにやることリストを掲載しましたが、これをたんたんと実践していきたいと思います。がんばるぞ。

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2018年12月31日 (月)

バラ星雲 SAO

ASI183MMとEF300mmF2.8LUSMを買って初めての作品、やっと完成しました。

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EF300mmF2.8LUSM(開放)+ASI183MM-Pro(ゲイン13/25) -10~-15度
Ha、S2、O3各5分×24枚くらい リアルタイムダーク減算
SS-oneトラベラー + SS-one AutoGuider Pro ガイド鏡100mm

ナロー始めて、やっとナローらしい作品ができました。これが近場で撮影できてしまうというナローの凄さ、でも一方、撮影に3晩かかりました。やっぱ大変。

画像処理は楽です。背景が引き締まってるので、何もしないでもコンポジットだけで星雲が浮かび上がってきます。注意するのはカラーバランスくらいか。

冷却ありなし、ダークありなしで撮り比べてみましたが、実感上はほとんど差を感じられなかったです。寒いのもあるけど、それだけノイズが少ないということか。ASI183MM、もうちょっとセンサーサイズが広いといいな。

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ということで、今年も終わり。皆様、ありがとうございました。

今年はやたら忙しかったです。SS-oneも順調に普及してきている実感がありました。来年は、ぜひとも在庫継続販売を実現したいです。

作成する在庫は、順番どおり、
CMOS Capture
モバイル電源あわせ~る(DCコンバーター内蔵型)
オールイワンオートガイダー
デジカメサポート
SS-one AutoGuider Pro

既存の開発の継続は、
トラベラーの完成
トラベラーのコントローラ内蔵
トラベラーの一般販売
星雲星団撮影完全セット

新規の開発は、
センサーとPlate Solvingを使った導入支援装置
一体型電子極軸望遠鏡
EFレンズコントローラ
汎用パルスモーターコントローラ

来年もやることいっぱいです。来年もよろしく。

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2018年11月 1日 (木)

ご近所でハート星雲

ナローは、「明るさは正義」ということで、今度は、
「たくまーさん」から未だに借りているTamronのサンニッパで、ハート星雲を狙ってみた。

まずはHα

1811011Tamron SP 300mm F2.8開放 + ASI1600MM + SS-one CMOS Cap ゲイン13/25
リアルタイムダーク減算
5分×16枚 SS-oneトラベラー

斜めに筋のように伸びているノイズはダークで取りきれない輝点ノイズの軌跡で、これがあるためにあまり強調できません。

次に、O3

1811012
Tamron SP 300mm F2.8開放 + ASI1600MM + SS-one CMOS Cap ゲイン13/25
リアルタイムダーク減算
5分×26枚  SS-oneトラベラー

例によってあまり写っていないのですが、「そんなもんだ」と悟って、あまり気にしないことにします。「そんなもんだ」、いい言葉だ。

ただ、CMOS Cap.のモニタでもうっすらと存在は確認できました。さすが、サンニッパ。

一晩で3色撮りたかったのですが、雲が多く、S2は撮れませんでした。また別の日に撮ることにします。

で、2色は得られたので、AOO合成してみました。

1811013

作品としてはまだ、しょぼいのですが、ご近所でこんな写真が撮れるなんて。なんか感動。

明るさでいうなら、カメラレンズはいいですね。ヨンニッパくらいがほしいな。あと固定的ノイズの少ないCMOSモノクロカメラ。いろいろ欲が出てきます。

カメラレンズの場合、ガイド鏡の保持が大問題です。今回あまり、良くなく。ガイド精度はばっちりだったのですが、カメラレンズとガイド鏡の相対的位置関係が歪んで、たった一時間でこんなにずれてしまいました。(天然ディザリングだけど筋が残る)

1811014

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2018年10月 7日 (日)

はじめてのSAOナローバンド撮影->失敗

やっと、天候が安定してきましたね。昨晩は一晩晴れそうだったので、久々に本格的に撮影してきました。

春に買ったナローバンドフィルターが使わずじまいだったのですが、やっと使えます。これがあればもう遠くへ行く必要がありません。近くの河原で撮影してきました。実はトラベラーのハーモニックドライブ版としても初めての本気の撮影です。

ナローバンドフィルターの効果は絶大で、こんな光害地で5分露出でも、背景は真っ暗です。で、結果は。

1810071FSQ-85ED + ASI1600MM + SS-one CMOS Capture Gain 13/25
Ha:5min*13 S2:5min*25 O3:5min*13 Total255min
SS-one Traveller(HD) + SS-one AutoGuider Pro

Hα以外、色が出てません。これじゃSAOの意味まったくなし。S2はまだ輝度があるんですが、O3にいたってはほとんど何も写ってないです。O3はもっと時間かけて撮らないといけませんね。

というより、この星雲、Hαと、それ以外で輝度差がありすぎなのかな。もっと簡単な星雲ないかしら。SAO入門書向けの。

ところで、星雲をグリーンで表現すると、見かけの感度が高いように思います。この画像を輝度をいじらず、色相を赤よりに変えると、こうなります。

1810072
人間の目はグリーンに感度が高いと言いますが、HαをGにふるのは、そういった意味があるのでしょうか。

何はともあれ、こんな近場で、本格的な天体撮影が楽しめるなんて、お金もかからないし、時間も有効に使えるしいいことばっか。唯一欠点は、遠征に行って降るような星空を楽しめないこと、でもいつもその必要はないし。普段は、この河原で、たまに遠征に行けばいいかなという感じです。

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2018年8月18日 (土)

市街地から撮った北アメリカ星雲

昨晩は、秩父へ撮影に向かったのですが、東松山インターで忘れものに気付き、Uターン。
その後、また秩父へ向かう気力がなくなり、いつもテストなどに使う近くの河原で、オートガイダーだけのテストが出来ればいいと思い、そこでの撮影になりました。

1808181
で、そのオートガイダーのテストですが、いくつかの問題点はあったのですが、概ね良好。

1808182
で、レンズもカメラも乗っかっているので、テストでけではもったいないと思い、北アメリカ星雲を撮ってみました。河原とはいえ、桶川市内。ものすごく明るいです。こんなとこで星雲写真撮るの初めてです。

1808183
SS-one Mini + SkyWatcher L型微動雲台
トキナー AT-X 80-200mm F2.8 -> 200mm F5.6で撮影
EOS 6D ISO1600 2分×21枚
SS-oneオールインワンオートガイダー + 75mmレンズ

写っただけでも感動です。周辺減光がひどかったので1:1になるようにトリミングしました。

ガイド精度は良好です。SkyWatcher L型微動雲台も使えます。

1808184
試しに、ガイド信号を外してみました。

1808185
RA側がどんどんずれていきます。ただ、これくらいのずれだとノータッチでも星は丸く写るでしょう。(星雲は間違えなくボケる)それで良しとするのも良いですが、グラフでこれだけずれるのを見せられると、やっぱりオートガイドはしないよりした方が良いですよ。完成に向けて頑張ります。

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2018年2月13日 (火)

星見屋0.73コマコレ APS-Cでの作例

昨晩も秩父に行ってきました。

星見屋0.73コマコレですが、APS-Cでの作例がなかったので、撮りに行ってきました。カメラは久々のフジX-A1です。実は、入門者向けブログでこのカメラを入門者向けに推そうと思っているので、その適正の確認のためです。

さて、結果です。いつものバラ星雲。トータル21分

1802131GINJI-150FN + 星見屋0.73コマコレ + Fuji X-A1
ISO3200 1分×21  JPG ノイズリダクション-スタンダード
SS-oneトラベラー + SS-one AutoGuider Pro 1軸オートガイド

やっぱデジカメは赤が鮮やかですね。ただ、赤が強すぎて、中心部と周辺部の色の差が出しにくいです。こういったところは、CMOSカメラの方に歩があります。

それとあえて、ノイズリダクションをONにしてJPGで撮りました。そのため、星雲が微妙にボケています。

しかし、ノイズが少なく、コンポジット枚数を大幅に減らせるので、手っ取り早く星雲の写真を仕上げることができます。目的によっては、デジカメのノイズリダクションを有効活用しても良いように思います。 後で画像処理でぼかしとか、かけるなら、結局同じことですから。

次は、クラゲです。トータルたったの16分ですが、無理やり仕上げています。

1802132GINJI-150FN + 星見屋0.73コマコレ + Fuji X-A1
ISO3200 1分×16  JPG ノイズリダクション-スタンダード
SS-oneトラベラー + SS-one AutoGuider Pro 1軸オートガイド

ノイズリダクションのため、クラゲの頭のフィラメントの部分が完全に潰れています。今度、もう一段弱めのNRでやってみようと思います。

さて星見屋0.73コマコレですが、APS-Cでも行けそうです。片ボケがちょっと出てるので、その辺の調整は必要でしょう。周辺減光は当然大きくなります。元画像はこちらです。

1802133

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2018年2月12日 (月)

ASI294MC、星見屋0.73コマコレ、バラ星雲撮ったよ。

昨晩は良く晴れたので、秩父は美の山公園まで撮影に行ってきました。

前回の美の山公園は、チェーンを付けて上ったので、今回は南斜面の道で行ったら凍結はありませんでした。

狙う対象ですが、ほんとうは前回構図を失敗した「くらげ」リベンジしたいとこでしたが、もう冬の星座は西に傾き、時間もないので、比較的短時間で撮れる「バラ」にしました。

撮影を開始すると、RAガイドが安定しない。赤道儀のバランス等を変えてみたり、いろいろやるが、どうしてもRA方向に延びてしまう。どうも「トラベラー赤道儀」一度業者に見本で出したのですが、その時、分解され、当然私がまた組み直したのですが、その後、あまり調子が良くない。完璧だったトラベラーのガイド性能がここへきておかしい。

ガイドグラフの動きをみると、どうもDECの細々した動きにRAが過剰反応しているのが分かったので、DECガイドをOFFにして、1軸ガイドにしたら、うまく行った。

う~ん、今度、徹底的に原因を調査しないといけないですね。原因がつかめないと、リリースできないです。

さて、結果です。

1802121GINJI-150FNj改造+星見屋0.73コマコレ+ASI294MC+SS-one CMOS Capture
1分×55枚 ゲイン15/25 ダーク無し
SS-oneトラベラー + SS-one AutoGuider Pro + 140mmレンズ一体型オートガイダー

やっぱ、左上が片ボケなんだよな。これさえなければ完璧なんですが。この片ボケはどこからきているか。う~ん。ただコマコレ自体は良好です。フォーサーズサイズでは十分だし、一段明るくなるのは良いですね。

ASI294MCですが、前回、ゲイン12/25で撮ったらノイズ感はほとんどなかったので、今回、ガイドも不安なことから、ゲイン15/25まで上げてみた。そのため若干、輝点ノイズが現れましたが、それでも少ない方。

このASI294MCですが、ノイズ感の無さは素晴らしいです。さすがPanasonicの最高級カメラに使われるだけあります。画素数をあえて落として、高感度特性を良くするアプローチはα7sと同じですね。

ただ、カラーCMOS全般に言えることですが、改造デジカメに比べて、赤の写りがいまいち、そのため全体的に彩度が低く見えます。ちなみに、元画像はこれ、

1802122
55枚コンポジットしてこれですよ。こんなん、初心者が見たら、失敗作で、直ゴミ箱行きですよ。ただ、情報がないわけではなく、丁寧に処理すれば最初の画像になるわけです。

ちなみに、モノクロでRGBを撮った場合の元画像がこれ。

1802123
淡いながらも、最初から色が出てるのが分かります。ですから、モノクロの方がはるかに処理は簡単なんですよ。モノクロの場合はさらに明るいL画像がをかぶせますから、もう画像処理なんて楽勝なわけです。ASI294MMがあれば最高なのですが、センサー自体、モノクロないんだろうな。






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2018年2月 8日 (木)

ASI294MCとクラゲ星雲(構図失敗)

ASI294MCがほしいほしいと言っていたら、Bergamotさんが見るに見かねて、貸してくれました。

1802081
やさしい、Bergamotさん、というより、これは「電子望遠鏡」を絶対完成させろという無言、の圧力。。。 とにかくありがとうございます。

ということで、早速試写をしたく、昨晩は秩父は美の山公園にクラゲ星雲を撮りに行ってきました。

美の山公園に上る北山麓側の道は、先日の雪が溶けきれず、完全に凍結していました。チェーンを付けての走行になりました。

さて、ASI294MCで2時間分の撮影をしてきたのですが、家に帰ってきて見てびっくり。

構図が間違っていました。カメラが完全に逆向きです。

18020812
さらにこに日はガイドの調子が悪く、半分くらいガイドエラー、さらに途中からピンボケになっていました。このピンボケですが、温度変化も考えられるし、ドロチューブのロックをしていないので、ドロチューブが動いた可能性もあります。ロックしてないのは、ロックするとピントがずれてしまうからです。

結局、32分分の成果しかありませんでした。完全に画像処理をする気がなくなったのですが、ASI294MCの評価と、先日の0.73コマコレの評価も兼ねていたので、気を取り直して、画像処理してみました。

結果です。

1802082GINJI-150FN + 星見屋0.73コマコレ + ASI294MC + SSone CMOS Cap
ゲイン 12/25  1分×32枚(2枚ごとにライブコンポジット) ダークなし
SS-oneトラベラー + SS-one AutoGuider Pro

前回、ASI071MCでクラゲを撮ったときは、2時間もかけてあまり写っていなかったので、ぶつぶつ文句を言っていましたが、今回は32分でも、わりと写っています。デジカメと同じような感覚です。(前回と比べてFは明るくなっていますその分、露出を半分にしてます)

正確に言うと、写りはASI071MCと同じくらいなのですが、ノイズが圧倒的に少なく、それだけ強調できるとういのが正しい表現と思います。

ほんと滑らかで、コンポジット要らないんじゃないかと思えるほど滑らかです。ダークも不要です。

星見屋のコマコレですが、今回、バックフォーカスをフィルターガラスの厚みも考慮して、少し長めに設定してみました。前回のクリスマス星雲と比べて明らかにシャープになっています。ただ、右下にかけて大きく片ボケしています。これは残念。

また、今回ASI1600MMでも撮ってきました。

1802083GINJI-150FN + 星見屋0.73コマコレ + ASI1600MM + SSone CMOS Cap
ゲイン 12/25  1分30秒×27枚 だーくなし
SS-oneトラベラー + SS-one AutoGuider Pro

こちらは、あまり片ボケないです。ということは片ボケの原因はASI294MCにあるのかもしれません。このへんはさらに撮ってみないとですね。

星見屋のコマコレですが、さすがにF3を切ると、バックフォーカスやピント移動、さらに片ボケなどには敏感なようですので、そのへんを調整できる人には、良いのではないでしょうか。

ASI294MCはさらに試写してみたいと思いますが、なかなか良いのではないでしょうか。ただ、ひどい青カブリで、(これは他のASIカラーCMOSも同じ)修正するのけっこう大変です。

最後に上記2つをLRGB合成してみました。

1802084
今夜はASI294MCで、「電子望遠鏡」のテストをしたいと思います。こちらも期待できます。

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2018年1月16日 (火)

ASI071MCProで「くらげ星雲」リベンジ

リベンジしてきました。

前回あまり写りが良くなかったので、以下のようにパラメーターを変えました。

露出時間 2分->3分
ゲイン 10/25 -> 13/25
冷却ON -20度

これでトータル2時間分撮影してきました。

1801161
GINJI-150FN改造 + SkyWatcher F4コマコレ + ASI071MCPro(-20度)
+SS-one CMOS Cap. ゲイン13/25  3分×42枚
SS-oneトラベラー + SS-one AutoGuider Pro + ASI120MM-SS3

う~ん、やっぱり、「2時間かけてこれだけ?」感が否めない。
これ星を見るとつぶれ気味なの分かりますか?それだけ強引に強調しているのですが、出てこない。背景とかは滑らかで奇麗なんですがね。とにかく星雲が写らない。

とりあえず、他人の作例見てみたいですよね。AS071MCでなくて良いのですが、カラーCMOSでこれは凄いっていう作例どっかにないですかね? あったら教えてください。研究します。
海外とかありそうですが、海外って、けっこう45cmRCとか総露出時間10時間とか、淡い部分出てるけど荒れ荒れとか、力技ばっかなんですよ。普通に奇麗な作品。

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