「スカイキャンサーオートガイド化計画」ぴったりの長さのヒーターを作りたい
FS-60CBとガイド鏡筒のヒーターを作成しようとしているのですが、鏡筒外径に合わせてぴったりの長さのヒーターにしたいと思っています。
以前このブログで紹介したヒーターの作り方だと問題があります。
というのは、ニクロム線の長さで発熱量が決まってしまいますので、自由に長さを変えれません。特に、ガイド鏡筒用だと短くしないといけないのですが、短くすると抵抗が減り、電流が増えて発熱量が増えてしまいます。つまり、この方法だと、短い長さは作りにくいのです。
それともう一つ問題があります。ニクロム線がらせん状に巻いてあるので、鏡筒との接触が少なく、効率が悪いのです。消費電流を減らすには、ニクロム線を完全に伸ばす必要があります。
さて、いろいろ調べていたら、テープヒーターとか、リボンヒーターというのがあるのを知りました。ただ工業用のため、短い単位では買えず、お値段もけっこうします。で、構造はいたって簡単でニクロム線を使っていることには変わりないので、テープヒーターを作ることにしました。
さっそく、ホームセンターで部品を調達してきました。
●ニクロム線ですが、どれだけの抵抗のものが良いか分からないので、とりあえず、100W、200W、300W、600W全部買ってきました。それ以外では、
●マジックタイ(幅19mm)
●マジックタイ(結束バンド用)結局使いませんでした。
●絶縁テープ 結局使いませんでした。
●耐熱両面テープ(幅19mm 180℃までOK)
結局使わない物も多く無駄な買い物でしたが、それでも全部で2000円ほどで、買うよりはるかに安上がりです。次回から1000円以下で出来そうです。
それでは、作り方の紹介です。
まず、マジックタイを鏡筒外周より少し長く切り、そこへ鏡筒外周よりちょっと短く切った耐熱両面テープを裏側に貼ります。
次に、ニクロム線を伸ばします。太いニクロム線だと完全にまっすぐ伸ばせませんので、細めのを使います。どのくらいの長さに切るかは良く考えないといけません。いろいろ試行錯誤した結果、20Ωくらいがヒーターとして適当な発熱量と分かりました。(ただし、ヒーターコントローラで半分くらいの電力にすることが前提です。コントローラがない場合はもっと抵抗を大きくします)
以前の方法で作ったヒーターのΩ数が確か、6Ωでしたから、かなりの消費電力の削減です。やはりニクロム線は延ばして使うのが効率がいいです。
さて、4種類あるニクロム線のうち、2番目に細い200Wのタイプを1.5mに切ると20Ωになるので、そのようにきります。
さて、長さ25cmくらいのヒーターに長さ1.5mのニクロム線を貼り付けるのですから、次のようになりますね。
6往復しているのが分かると思います。ショートさせないように気をつけます。
ニクロム線を貼り付けたら、その上にさらに耐熱両面テープを貼り、サンドイッチします。
あとは、ニクロム線にコードをつけて完成です。
さっそく、鏡筒につけて見ます。
ぴったりの長さのなので、すっきりです。
消費電流ですが、MAX650mAですが、ヒーターコントローラで300~500mAくらいで使うつもりです。
続いて、ガイド鏡筒(ペンシルボーグの予定)用の短いバージョンを作ります。ニクロム線は一番細い100Wのものを使いました。(ちなみに抵抗値は27Ωです)
短いので、ニクロム線をジクザクに貼り付けていきます。
とりあえあず、ファインダーに巻いてみました。やはり、ぴったり。ぴったりサイズはいいですね。
このヒーターを作る点でいくつか注意があります。
ニクロム線を伸ばす時は、コブを絶対に作らないで下さい。コブがあるとそこで異常に発熱し、焼き切れます。(実際そうなった)
ニクロム線は細いのですが、細いということは熱が集中しているということですから、必ず厚みのある耐熱テープでサンドイッチしてください。厚みのあるテープで熱を分散させているためです。薄いテープだと鏡筒を焦げさせてしまう恐れがあります。(ちなみに私は厚さ0.8mのを使いました。)
さて、電気関係のものが一通り出来たので、すべて接続して、テストしてみました。
快調です。あとは、オートガイダーだけです。
消費電流ですが、ヒーターON、モーター恒星時追尾、バルブ撮影時で、1.68Aです。パソコンの消費電流が350mA程度ですので、撮影時トータル2Aちょっとということになります。40AHのバッテリーなら20時間いける計算です。
最近のコメント